フランス1部のナントを率いる元日本代表監督のヴァイッド・ハリルホジッチ氏が、シーズン開幕直前に退任することになるかもしれない。仏紙『ウエスト・フランス』が31日に伝えた。

　ロシアワールドカップを約2ヶ月後に控えて日本代表監督を電撃解任されたハリルホジッチ氏は、昨年10月に現役時代の古巣でもあるナントの監督に就任。降格圏に沈んでいたチームを立て直し、リーグアン12位でシーズンを終えた。

　だが夏の移籍市場での補強を巡ってハリルホジッチ氏とクラブは意見が対立し、深刻な状態に陥っているという。金曜日に行われるジェノアとの親善試合を最後にナントを去る可能性があるとの見通しが伝えられている。

　ナントはリーグアンの2019/20シーズンを8月11日のリール戦でスタートさせる。ハリルホジッチ氏が退任する場合、昨季途中までレスター・シティを率いていたクロード・ピュエル氏の招へいや、U-19チームを率いるステファン・ジアニ氏の昇格などの可能性があるとみられている。

　ハリルホジッチ氏がナント首脳陣と衝突するのは今回が初めてではない。冬の移籍市場でも、チーム得点王だったFWエミリアーノ・サラの放出に反対してクラブと対立し、退任も辞さない構えだと報じられていた。結局サラはカーディフ・シティへの移籍が決定したが、英国へ向かう飛行機が英仏海峡に墜落し死去するという予想外の悲劇となった。

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