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脳震とう疑われる選手の“一時的交代”、来夏のEURO2020で初採用へ

text by 編集部 photo by Getty Images

チェフェリン
UEFAのアレクサンデル・チェフェリン会長【写真:Getty Images】

 脳震とうを起こした疑いのある選手を診断するための“一時的選手交代”が、来年夏のEURO2020においてサッカーで初導入されることが見込まれている。英メディア『スカイ・スポーツ』が27日に伝えた。

 選手がプレーの中で頭部を強打した場合、脳震とうを起こしていればプレーを続行するのは危険となる可能性がある。チームドクターによる慎重な判断が必要となるが、現行のルールでは選手を交代させるか、診断・治療を終えるまでチームが一人少ない状態で戦うか以外に選択肢はない。

 こういった状況に対応するため、頭を打った選手を診断する間に控え選手を一時的に出場させることができる新ルールを欧州サッカー連盟(UEFA)は提唱してきた。診断を終えた選手がプレー続行可能と判断された場合には、交代出場していた選手と再度入れ替わってピッチに戻ることが可能となる。

 サッカーの競技規則に関する決定権を持つ国際サッカー評議会(IFAB)でもこのルールの導入に向けた協議を行っているとのこと。国際プロサッカー選手会(FIFPro)も導入を支持しているようだ。

 IFABでは来年2月末の年次総会でこの新ルール導入の採決を行うことが見込まれている。可決された場合には2020年6月1日からの施行となり、同12日から開催されるEURO2020が新ルールの用いられる最初の国際大会ということになりそうだ。

【了】

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