バルセロナ所属時のダビド・ビジャ【写真:Getty Images】
1日に行われた天皇杯決勝で、ヴィッセル神戸の元スペイン代表FWダビド・ビジャがその輝かしいキャリアに幕を下ろした。世界のサッカー界に名を残す点取り屋がスパイクを脱ぐ瞬間を日本で迎えている。
38歳のビジャは2019シーズン限りで現役を引退することを11月に発表。その後J1では最終節のジュビロ磐田戦でPKによるゴールを挙げ、これが現役最後のゴールとなった。
天皇杯ではコンディション不良のため先月21日の準決勝を欠場。敗れればそのままビジャ引退となる試合に、アンドレス・イニエスタの活躍などで勝利を収めた神戸は決勝へ駒を進めた。決勝でベンチに入ったビジャは後半アディショナルタイムの92分から出場し、わずかなプレー時間ではあったが神戸のクラブ史上初タイトルをチームメートとともに祝った。
約19年間に及んだキャリアで、ビジャは通算440点のゴールを記録したことになる。所属クラブではスポルティング・ヒホン、レアル・サラゴサ、バレンシア、バルセロナ、アトレティコ・マドリー、メルボルン・シティ、ニューヨーク・シティ、神戸で合計381ゴール。スペイン代表では同国史上最多の59ゴールを挙げている。
その中には当然ながら数多くのスーパーゴールや劇的なゴールが含まれており、“ベストゴール”を選び出すのは容易ではないだろう。だが、チャンピオンズリーグ(CL)決勝という大舞台で挙げたゴールは少なくともその候補のひとつだとは言えそうだ。
ビジャはバルセロナがマンチェスター・ユナイテッドと対戦した2011年CL決勝に出場。チームが2-1のリードで迎えた69分、味方選手の落としたボールをペナルティアーク内で受けると、ワントラップから右足でゴール右隅の絶妙なコースへのシュートを送り込んだ。今年11月にビジャが引退を発表した時、CL公式ツイッターアカウントでは「ビジャの最も思い出深いゴール?」というコメントとともにこのゴールの動画を紹介していた。