フットボールチャンネル

「イニエスタは幸せそう」「日本の印象は最高だよ」。ダニ・オルモが目指す東京五輪への道【インタビュー第2回】

2014年に名門バルセロナから一人の若者ダニ・オルモがクロアチアのディナモ・ザグレブに移籍し、今冬にRBライプツィヒへステップアップしたスペインの至宝が自身のキャリアと東京五輪への思いを語った3/6発売の『フットボール批評issue27』から一部抜粋して全3回で公開する。今回は第2回。(インタビュー・文:長束恭行)

text by 長束恭行 photo by Getty Images

「何かしらのメダルを獲得できたのならば最高だよね!」

0307DaniOlmo_getty
【写真:Getty Images】

――昨夏に開催されたU-21欧州選手権ではスペイン代表の原動力となり、決勝でもゴールを決めたよね。

「それは最高の気分だったよ。優勝という形で大会を締め括れただけにね。もちろん、僕たちが東京五輪の出場権を得ることに成功した瞬間も欧州選手権におけるハイライトの一つだった。決勝でドイツに2-1で勝利した時は嬉しかったし、誇りも感じたよ。予選も含めて僕たちは2年近くを戦ってきたんだ。それだけに大きな栄光だった。次は来夏に五輪が控えている。そこでも同じく大きな結果を残さなければ」

【今シーズンのバルセロナはDAZNで!
いつでもどこでも簡単視聴。1ヶ月無料お試し実施中】


――五輪にはどんな野心を持っている?

「もちろん、目指すは上のほうだよ。五輪でも自分たちの実力を見せつけたいんだ。僕たちの目の前には大きなチャンスが待っている。スポーツ選手の誰もが五輪でプレーできるわけじゃないと思っているだけにね。可能な限りの素晴らしい結果を僕たちは残したいんだよ。五輪でスペインが何たるかを示し、何かしらのメダルを獲得できたのならば最高だよね!」

――五輪が開催される東京や日本の印象は? 初来日になるんだよね?

「そう、初来日だね! まだ一度も日本に訪れたことはないけど、印象は最高だよ。日本の人々が五輪を楽しみにしているのは知っているし、どんな競技会場も良い雰囲気に包まれるのは間違いない。それは僕たちにとっても常に嬉しいことだよね」

――スペインにおいて五輪サッカーはどれくらい関心を持たれている?

「今はあると思うよ。前回のリオ五輪にスペインは出場できず、8年ぶりの五輪出場となるだけに高い関心を持たれるのは当然のこと。今のチームは欧州制覇を果たしたこともあり、『五輪でもスペインが優勝して欲しい』という国民の願望は強いんだよ」

――イニエスタ、サンペールなどバルセロナ出身の選手がJリーグでプレーしているわけだけど、日本のサッカーに対する印象は何かある?

「テレビで観ることができないのでフォローはしていない。でも、イニエスタが古巣のバルセロナと対戦した試合は少しだけ観ることができた。イニエスタは幸せそうに見えるし、ビジャもサンペールも同様だ。ビジャはラストシーズンを過ごしたんだよね? 彼らが日本で幸せということは、すべてにおいて良好だと信じているよ」

(インタビュー・文:長束恭行)

▽ダニ・オルモ(Dani Olmo)

1998年生まれ、スペイン・カタルーニャ州バルセロナ県タラサ出身。U- 23スペイン代表。FCバルセロナのカンテラを経て、2014年に16 歳という若さでクロアチアの強豪ディナモ・ザグレブに移籍し2015年にトップチームデビュー。インサイドハーフとして主力に定着。クロアチアでの活躍が注目され、ビッグクラブの争奪戦となる。2020 年1月、ドイツの新興勢力RBライプツィヒに移籍。

FootballCritic28

『フットボール批評issue27』


定価:本体1500円+税

<書籍概要>
プレーモデルから経営哲学、はたまた人間形成まで、ありとあらゆる“洋物”のフットボールメソッドが溢れ返るここ日本に、独自のフットボール論が醸成されていないと言えば実はそうでもない。
例えば27年目を迎えるJリーグ自体、“完熟”の域には達していないまでも、“成熟”の二文字がチラつくレベルに昇華している。
“洋物”への過度な依存は、“和物”の金言をフォーカスする作業を怠っているからにすぎない。
フロント、プレーヤー、無論、サポーターにも一家言が備わりつつある時代になっていることを思えば、舶来のメソッドばかりを追いかけるのもそろそろどうかという気がしている。
経営、バンディエラ、キャリアメーク、データ、サポーターなどさまざなま分野に、それこそ秀でた国産のフットボール論は転がっている。
弊誌が見初めた“Jのインフルエンサー”による至言に、まずは耳を傾けてはいかがか。

詳細はこちらから

【了】

KANZENからのお知らせ

scroll top