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バイエルンの“難民キャンプ出身”20歳DFを国連アンバサダー任命。サッカー選手初の栄誉

text by 編集部 photo by Getty Images

アルフォンソ・デイビス
【写真:Getty Images】

 バイエルン・ミュンヘンに所属するカナダ代表DFアルフォンソ・デイビスが、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のアンバサダーに任命された。UNHCRやクラブが24日に発表を行っている。

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 現在20歳のデイビスは、難民キャンプで生まれて困難な幼少期を過ごしたことでも知られている。そのデイビスがUNHCRの「グローバル・グッドウィル・アンバサダー」に任命されることが決定し、これはサッカー選手としてもカナダ人としても初の栄誉だという。

「グッドウィル・アンバサダーとして国連の難民事務所に加わることを光栄に思う。自分自身の経験を通して、難民のために声を上げ、彼らのストーリーを共有し、違いを生む助けになりたいと思うようになった」とデイビスは任命に際してコメントしている。

 デイビスはリベリア内戦を逃れてガーナの難民キャンプで生活していたリベリア人の両親から生まれた。5歳の時に難民としてカナダへ移住し、MLS(メジャーリーグサッカー)のバンクーバー・ホワイトキャップスでプロデビューを果たしたあとカナダ国籍を取得した。

「難民キャンプは逃げ込んだ両親にとって安全な場所ではあったが、移住の機会を得られずあそこに残っていたらどうなっていただろうかとよく考える。今自分がいる場所まで来ることはできなかったと思う」とデイビスは振り返り、過去の自分自身のような難民に機会を提供する手助けをしたいと述べている。

 MLS時代から驚異的なポテンシャルを秘めた若手選手として注目されていたデイビスはバイエルンでさらに大きく飛躍。ブンデスリーガの年間ベストルーキーに選出され、カナダ人初のチャンピオンズリーグ優勝を成し遂げるなど、世界トップレベルの若手選手と評される存在となった。

【了】

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