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まさにリバプールの「命綱」。ファビーニョがもたらす半端ない効果、ノルウェーの神童も寄せ付けず

text by 編集部 photo by Getty Images

ファビーニョ
【写真:Getty Images】

【アーセナル 0-3 リバプール プレミアリーグ第30節】

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 プレミアリーグ第30節、アーセナル対リバプールが現地時間3日にエミレーツ・スタジアムで行われた。

 インターナショナルマッチウィーク明けいきなりのビッグカードを笑顔で終えたのは、アウェイのリバプールだった。前半こそスコアレスだったが、61分にディオゴ・ジョッタが投入されると、その3分後に同選手が先制点を奪取。その後モハメド・サラー、そして再びジョッタに点が生まれ、アーセナルを3-0と突き放す。リバプールはそのまま試合終了のホイッスルを迎えた。

 ユルゲン・クロップ監督率いるチームはこれでリーグ戦久々の連勝。5位に浮上し、チャンピオンズリーグ(CL)出場圏内の4位チェルシーを2ポイント差で追っている。

 データサイト『Who Scored』によるこの日のMOMはアシストを記録した右サイドバックのトレント・アレクサンダー=アーノルドに与えられている。途中出場ながら2得点のジョッタも8点と、当然ながら高評価だった。

 そんな彼らに次いで高いレーティングを得ていたのは、得点したサラーでもアシストしたサディオ・マネでもなく、アンカーのファビーニョだった。フル出場した同選手には「7.9」という数字が与えられている。

 その評価に文句をつける人はいないだろう。ファビーニョは圧倒的に目立ったわけではないが、随所で効果的なプレーを披露。ゲームの組み立てに高いレベルで関与し、読み、対人戦の強さ、ポジショニングセンスを武器に中盤を引き締める。とくにトップ下マルティン・ウーデゴールに対しほとんど仕事を与えていなかった(評価は5.7)。事実、ファビーニョはこの日断トツとなるタックル成功数6回を記録している。

 今季は怪我人続出の影響でセンターバック起用も多かった同選手だが、やはり本職アンカーで起用した方がチームとして効果が出る。それは、CLのライプツィヒ戦で明らかとなり、このアーセナル戦で確信へと変わっている。

 ファビーニョがアンカーとして中盤を引き締めることで、インサイドハーフのチアゴ・アルカンタラがより攻撃面で色を出しやすくなる。そして、オザン・カバクとナサニエル・フィリプスという両CBも、一列前の長身ブラジル人MFが相手の勢いを確実に落としてくれるので、無理な対応を強いられることが少なくなる。それが、リバプールの攻守の安定感に繋がっていると言えるのかもしれない。

 ファビーニョはもはやリバプールの「命綱」的存在なのだろう。ここがしっかりしている限り、昨季プレミアリーグ王者が大きく崩れることはないのかもしれない。

【了】

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