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ドイツ代表DFが「結果を出していないのに…」とした2クラブは? スーパーリーグへのド直球批判が刺さる

text by 編集部 photo by Getty Images

ロビン・ゴゼンス
【写真:Getty Images】

 レアル・マドリードを筆頭としたヨーロッパを代表する12のクラブは18日、欧州スーパーリーグ(ESL)の創設で合意したことを発表。同大会の会長に就任したフロレンティーノ・ペレス氏はスペインのテレビ番組『エル・チリンギート』に出演し、「若者がサッカーへの興味を失っている」「(チャンピオンズリーグにおいても)クオリティーの低い試合がある」などと発言し、こうした状況からサッカーを救いたいという意思を示していた。

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 しかし、このESL創設に批判の声が続々。サポーターはもちろんのこと、監督や著名解説者、中堅や下位クラブのオーナーなども揃って開催反対を訴えており、UEFA会長のアレクサンデル・チェフェリンは「ESLに参加する全ての選手は代表チームでプレーすることが不可能となる。すべての連盟はそれに同意している」と厳しい措置を取る姿勢を強調していた。

 もちろん選手からも批判の声は続々と挙がっている。アンデル・エレーラは「金持ちが人々の作り出したものを奪ってはいけない」と自身のSNSで発信しており、メスト・エジルも「子供たちはワールドカップやチャンピオンズリーグで優勝することを夢見ながら育つ。スーパーリーグではない」と主張している。

 さらにESLに参加表明していたリバプールに所属するジェームズ・ミルナーも「実現しないことを望んでいる」とコメントを残していた。

 そんな中、ド直球にESLを批判したのがアタランタに所属するDFロビン・ゴゼンスだ。『kicker meets DAZN』に出演した同選手は「スーパーリーグはフットボールにとって大きな惨事。今それが現実となったことにショックを受けている。勝ち目の薄い小さなクラブが勝利できるという事実が、フットボールの基本だった」と話した。

 そして「もし、アーセナルやトッテナムが何の結果も残せていないのに永遠に予選を通過してしまうようなスーパーリーグが出来たら、フットボールはその基盤を失う。誰もがフットボールは永遠に変化し、二度と同じものにならないということを認識しなければならない」ともコメントを残している。

 結果を出していないクラブとして名前を挙げられたアーセナルとトッテナムのサポーターからすると目を瞑りたくなるようなコメントかもしれない。しかし、アタランタという規模の決して大きくないクラブを主力として支え、CLベスト8進出の立役者となるなど、結果を残してきたゴゼンスの言葉だからこそ響く部分があるのも事実だ。

 ゴゼンスらの批判の声が届いたのだろう、当初ESLに参加表明していたイングランド勢6クラブは相次いで同大会から離脱。早くも計画は崩れかけている。

【了】

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