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オランダの消えた逸材5人(3)。天国から地獄へ…酒に夜遊び、そして最後は…サッカーどころではなくなった男

シリーズ:消えた逸材5人 text by 編集部 photo by Getty Images

若くして才能を披露して高く評価された選手が、そのままスター選手として活躍し続ける保証はない。怪我やプレッシャーに苦しみコンディションを落とす選手がいれば、ピッチ外での問題で活躍の場を失っていく選手も多い。今回は大きな期待を背負いながらも、大舞台から姿を消したオランダ人選手を紹介する。

酒が増えドラッグにも…

アンディ・ファン・デル・メイデ
【写真:Getty Images】



FW:アンディ・ファン・デル・メイデ
現所属クラブ:現役引退


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 アヤックスの下部組織出身で、わずか17歳でトップチームデビュー。その後レンタル先のトゥエンテで活躍し、復帰後はレギュラーに定着した。アヤックスではズラタン・イブラヒモビッチやラファエル・ファン・デル・ファールト、ウェズレイ・スナイデルら錚々たるメンバーとも共演。優れたスピードとテクニックを武器に1対1で抜群の強さを見せ、2001/02シーズンには国内2冠に貢献するなど、オランダ屈指のウインガーとして存在感を強めていた。銃を構えるようなゴールパフォーマンスを覚えている方も多いのではないだろうか。

 その活躍が認められ、2003年にインテルへ移籍し、ビッグクラブの一員となっている。しかし、ここからプロキャリアは下降線をたどることに。イタリアの地ではなかなか出番に恵まれず、当然のことながらサポーターを納得させるような結果が出ない。そのストレスからか、アンディ・ファン・デル・メイデは夜の街へ飛び出すようになり、同時にアルコールも摂取するようになったという。

 結局インテルで2シーズン過ごすもアヤックス時代のような怖さを示せなかった「アンディ」は、2005年にエバートンへ移籍。しかし、ここでも怪我の影響などがありプレータイムは増えず、当時の指揮官デイビッド・モイーズとも対立した。一方で酒の量と夜遊びは増え、不眠症に陥ってしまった。当時、クラブドクターのオフィスから睡眠薬を盗んだこともあったようだ。

 もはやサッカーどころではなかったファン・デル・メイデは2009年にエバートンを退団しフリーの身となっている。そこからしばらくリバプールの地に残り毎日のようにパーティーを行い、友人とコカインを使用することもあったそうだ。その後、2010年にはPSVと短期契約を結ぶも公式戦出場はなく、2011年に現役を引退。当時31歳だった。アヤックス時代の輝きから、このようなキャリアの幕切れを想像できた人は果たしていただろうか。

【了】

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