イタリア代表で輝く最新型レジスタ。背番号5が29戦無敗のチームで果たす役割とは?【ユーロ2020分析コラム】

2021年06月17日(Thu)11時01分配信

シリーズ:分析コラム
text by 加藤健一 photo Getty Images
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先制点を生んだイタリア代表の修正力



 イタリア代表はジョルジーニョをアンカーに置く4-3-3を採用している。スイス代表は3-4-1-2なので、イタリア代表のプレッシングがシステム通りにはまる。数的同数のプレスは外されればピンチになるが、イタリア代表のスライドは迅速かつ的確だった。

 イタリア代表は右ウイングのベラルディと左サイドバックのレオナルド・スピナッツォーラが幅を取る。ライン間でボールを受けるのはロレンツォ・インシーニェとニコロ・バレッラで、ここにジョルジーニョやロカテッリから縦パスが入る。スピナッツォーラの突破やインシーニェやベラルディのカットインからいくつかチャンスは生まれていた。

 しかし、スイス代表もゴール前に人数を揃えているのでゴールは簡単に奪えない。そこでイタリア代表は自陣から攻撃を組み立て、相手のプレスを引き出そうとした。相手のプレスをかいくぐれば、敵陣には広いスペースがある。いわゆる疑似カウンターの形である。

 当初は5人で回していたが、スイス代表は3人で圧力をかけていた。イタリア代表がボールを持つことはさほど難しくはなかったが、そのぶん中盤は数的不利になる。ビルドアップの出口を見つけられず、苦し紛れで前に蹴ったパスを中盤で奪われていた。

 そこでイタリア代表は修正を施す。ビルドアップに加わっていたロカテッリを高い位置に留めた。ビルドアップは4対3の状況になり、中盤も数的同数に。先制点のシーンはロカテッリがセンターサークル付近から右サイドに展開したものだったが、ロカテッリが低い位置のままであればスイス代表に回収されていただろう。

 ハーフタイムに選手を変えたスイス代表は、高い位置からプレッシャーをかけるようになる。しかし、これによって恩恵を受けたのはイタリア代表だった。

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