イングランド代表はどこで間違ったのか? PKの人選のよりも…、勝利を手放した2つの選択【ユーロ2020決勝分析コラム】

2021年07月12日(Mon)10時48分配信

シリーズ:分析コラム
text by 加藤健一 photo Getty Images
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UEFAユーロ2020(欧州選手権)決勝、イタリア代表対イングランド代表が現地時間11日に行われ、イタリア代表が優勝を決めた。イングランド代表は開始早々に先制したが、後半に追いつかれてPK戦で散った。勝負の分かれ目はどこにあったのだろうか。(文:加藤健一)

イングランド代表の贅沢な悩み

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【写真:Getty Images】



 両者の間に力の差はなかった。イタリア代表にとっては53年ぶりの、イングランド代表は初の大会制覇を目指したが、勝負の行方はPK戦に委ねられることになる。

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 最初に勝負を仕掛けたのはガレス・サウスゲート監督だった。これまで1試合を除いて4バックで今大会を戦ってきたイングランド代表は、3バックで決勝に臨んでいる。唯一使ったのは3バックだったドイツ代表との一戦だったが、この日は4バックのイタリア代表に3バックを当てた。

 その作戦はいきなり功を奏す。CKのピンチを凌ぐと、ルーク・ショーからハリー・ケインとつなぎ、右サイドのキーラン・トリッピアーへとボールが渡る。アタッキングサードまで運んで上げたクロスはファーサイドへ。ここに走りこんできたショーが左足を振り抜き、ゴールネットを揺らした。開始わずか2分の先制点だった。

 カウンターが得点につながった。イタリア代表は戻りながらの対応となったことで、センターバックのジョルジオ・キエッリーニがつり出される。中央が手薄になったことで、ウイングバックのショーがファーサイドでフリーになった。もし、イングランド代表が4バックであれば、ショーとトリッピアーが同時に上がることはなかったかもしれない。3バックだからこその見事なカウンターだった。

 贅沢な悩みになるが、得てして早い時間の先制点はゲームプランを難しくさせる。それがこのような一発勝負の大一番であればなおさらだ。例に漏れず、先制したイングランド代表は苦しんでいく。

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