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アーセナルはなぜ史上最低レベルに? マンC戦、プレミアリーグレベルになかったのは…【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 小澤祐作 photo by Getty Images

プレミアリーグ第3節、マンチェスター・シティ対アーセナルが現地時間28日に行われ、5-0でホームチームが勝利している。アーセナルはこれで開幕3連敗。実に67年ぶりのこととなってしまった。大敗の原因とは。(文:小澤祐作)

手も足も出ず大敗

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【写真:Getty Images】

 マンチェスター・シティ戦後、アーセナル公式ツイッターのリプライには「Championship」という単語がいくつか見られた。もちろんこれは、イングランド2部リーグのことである。

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 開幕2連敗で迎えたシティ戦、アーセナルは敵地で0-5と大敗した。開幕3連敗自体は実に67年ぶりのことであるが、無得点での開幕3連敗はクラブ史上初の不名誉な記録となってしまった。

 ミケル・アルテタ監督はプレミアリーグ開幕3試合目にして初めて5-4-1のフォーメーションを採用している。ある程度シティにボールを持たれる展開が予想出来る中、まずは守備でしっかりと我慢強く戦いカウンターから好機をうかがう、というプランは明確だった。

 しかし、その計画は儚くも早々に崩れる。アーセナルはわずか7分でイルカイ・ギュンドアンに先制点を奪われると、それから5分後にフェラン・トーレスに追加点を献上。試合への入りはこれ以上ないほど最悪だった。

 これでシティは大きな余裕を持ち、淡々とパスを捌く。それに対しアーセナルは全体の守備対応が曖昧で、前節のチェルシー戦同様ボールの奪いどころを定められない。カウンターに出ようにも最前線ピエール=エメリク・オーバメヤンだけではどうにもならず、GKエデルソンのミスからマイボールにするのがやっとだった。

 そして、地獄は続く。35分にグラニト・ジャカが危険なタックルを見舞い一発退場。2点ビハインドの上、数的不利になった。負けを認めざるを得なかったか、この時点でエティハド・スタジアムを去るサポーターの姿も見られている。

 アーセナルは前半終了間際にも1点を奪われ、0-3のまま後半へ。そして残り45分間はずっとシティにボールを握られ続け、ロドリとF・トーレスに1点ずつを奪われている。ただ、あと2、3点取られていてもおかしくなかった。

 データサイト『Who Scored』による試合後のスタッツはシュート数25本:1本、パス成功率92%:68%とシティが圧倒。アーセナルは90分間で支配率わずか19.6%だった。内容、結果ともにクラブ史上最低レベルの試合だったと言わざるを得ない。

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