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古橋亨梧は中央で起用すべし。ポステコグルー監督が悔やんだ配置ミス、セルティックは宿敵とのダービーで敗戦【コラム】

シリーズ:コラム text by 舩木渉 photo by Getty Images

移籍市場の動きがカギ?

オドソンヌ・エドゥアール
【写真:Getty Images】



 ヴィッセル神戸時代にMFアンドレス・イニエスタやMFセルジ・サンペールからのパスを受けて磨き上げてきたラインブレイクの技術は、ゴールに最も近くなる中央のポジションで使ってこそ。味方が前を向いた瞬間、古橋はディフェンスの視界から消えるように動き出している。

 85分の場面も象徴的だった。右サイドでボールを奪ったロジッチが中央にカットインするのを見た古橋は、オフサイドポジションに出た状態から数歩下がっていきなり両センターバックの間に現れた。そして一気に加速し、スルーパスを呼び込んで右足を振り抜く。このフィニッシュもGKマクローリーのファインセーブに遭ったが、レンジャーズのDF陣は完全に翻弄されていた。

 マークを巧みにかいくぐり、ディフェンスラインを破る動きはもはや芸術の域に達している。オフサイドを回避するため円弧を描くような動き出しや、相手ディフェンスの視界から消えるステッピング、パスを受けてからシュートに持ち込むまでのパターンの豊富さはこれまでの試合で証明してきた。

 レンジャーズ戦ではゴールにこそ結びつかなかったが、決定機は作れていた。古橋のストライカーとしての抜け目なさが「中央」で最大限に生きるということを、ポステコグルー監督は改めて認識している。

 閉幕が迫った移籍市場の動きも古橋のセンターFW起用を後押しするかもしれない。昨季はリーグ戦で16得点を挙げ、3シーズン連続で二桁得点を達成するなど人気銘柄となっているエドゥアールは引く手数多だ。

 現時点ではロシアの名門ルビン・カザンやイングランド・プレミアリーグの古豪クリスタル・パレス、フランスの強豪ボルドーなどが関心を示していると報じられている。エドゥアールとセルティックとの契約は2022年夏で満了を迎えるため、クラブとしては移籍金が得られる今夏のタイミングで売却したい考えだという。

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