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チェルシーはなぜ圧倒されたのか? 狙われたルカク、限りなく近かったグアルディオラ監督の理想とは…【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 本田千尋 photo by Getty Images

マンCにとってパスよりも重要なのは…



 このチェルシー戦の内容と結果は、グアルディオラ監督の理想に限りなく近いものだったと言えるのではないか。ボールを失った後で即時奪回が機能し続けることで、ボール支配率を高めて相手を自陣に押し込み、かつ枠内シュートを許さずに圧倒する。

 もちろんトゥヘル監督の選択したカウンター型に、ルカクとヴェルナーというターゲットが狙い所にされやすいというピュアな側面はあった。それにしても、ポゼッション型のサッカーを突き詰める上では、ボールを失った後で即座に奪い続けること、つまりカウンター・プレスが機能し続けることこそが、敵陣でショートパスを華麗に繋ぐことよりも重要であることを、このチェルシー戦でシティの選手たちは改めて証明した。

 ボールを奪わない限り攻撃することはできない――それこそが攻撃的なサッカーの真髄なのかもしれない。

(文:本田千尋)

【了】

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