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バルセロナ、化け物級の新10番がもたらす絶大な効果とは。批判の的となったFWに追い風が吹く?【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 小澤祐作 photo by Getty Images

ファティの決定力は化け物級



 最終ラインが全体的に下がり過ぎたことでバイタルエリアにポッカリと穴が空き、そこから大ピンチを招くなど不安な部分がなかったわけではない。しかし、それ以上に勝ち点3を得たことはもちろん、セルヒオ・アグエロが加入後初出場を果たしたり、苦戦続くコウチーニョにゴールが生まれたりとポジティブな要素も多かった。バルセロナにとっては本当に久々の出来事である。

 その中で最も大きな収穫だったのが、復帰後初先発を飾ったファティがもたらす効果にあると言えるだろう。

 バルセロナの新10番はこの日も圧倒的な存在感を放った。1点ビハインドのまま迎えた13分には左サイドからデパイにパスを預け中央へ移動すると、最後はオランダ代表FWの落としをダイレクトでコントロールシュート。これを見事ゴール右隅下に突き刺すなど、化け物級の決定力を改めて証明した。

 そして40分には再びデパイにパスを預けそのままペナルティーエリア内へ侵入。最後はJ・アルバのパスを呼び込み、ガヤのファウルを誘発してPKを獲得した。まだコンディションが100%ではないため59分にベンチへと下がったが、2点に絡むなどその仕事内容は文句なしと言えるものだった。

 そんなファティの躍動があることで、もう一人本来の実力を発揮できた存在がいた。今季新加入のデパイである。

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