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バルセロナ、シャビ監督のサッカーは「疲れる」。その初陣はどうだったのか。さっそく表れた変化は…【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 小澤祐作 photo by Getty Images

ラ・リーガ第14節、バルセロナ対エスパニョールが現地時間20日に行われ、1-0でホームチームが勝利した。現地6日にバルセロナの新監督就任が発表されたシャビ・エルナンデスにとってはこれが古巣での初采配。内容はどうだったのだろうか。(文:小澤祐作)

ついに、シャビ監督の初陣

シャビ
【写真:Getty Images】

 バルセロナが集めた注目度は、今季最大級だったと言ってもいいだろう。それは、本拠カンプ・ノウに集ったサポーターの多さ、歓声の大きさからも明らかだった。

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 その理由はただ一つ、ご存じの通りシャビ・エルナンデス監督の初陣だったからだ。エスパニョール戦はダービーマッチとはいえ、ロナルド・クーマン前監督の元ではここまでの熱量はなかったはず。やはり、ジョゼップ・グアルディオラ監督の元で黄金期を支えたMFは特別すぎる存在なのだと、改めて感じることができた。

 アンス・ファティ、ウスマンヌ・デンベレ、ペドリと主力に怪我人が多い中、シャビ監督は19歳のニコ・ゴンザレス、17歳のガビ、さらに17歳のイリアス・アコマックなど若手を積極起用。フォーメーションはお馴染み4-3-3だった。

 バルセロナは立ち上がりからボールを支配し続け、エスパニョールを押し込んでいる。クーマン政権下ではただゴール前でパスを動かし続けるだけなど停滞感の否めない攻撃が散見されていたが、この日のチームは32分の時点でシュート10本を記録。これだけでも、大きな変化だった。

 そして後半も良い入りを見せたバルセロナは、メンフィス・デパイがPKを奪取(やや判定は厳しいようにも思えたが…)。これをオランダ人FW自ら沈め、勢いのあるまま1点リードを奪った。

 しかし、60分を過ぎたあたりから試合の流れはエスパニョールに傾き、バルセロナはボックス内で相手にドフリーでシュートを打たれるなど、大きなピンチを招くように。いつ同点に追いつかれても不思議ではなかった。

 それでも、サッカーの神様が「偉大なシャビに勝利を!」と言わんばかりに、エスパニョールのシュートがなかなかゴールネットを揺らせない。ラウール・デ・トマスに関しては、フィニッシュが2度もポストに嫌われていた。

 結果、バルセロナは1-0で勝利。シャビ監督の初陣を飾ることができた。なお、同クラブにとってはこれがリーグ戦5試合ぶりの白星となっている。

 と、ここまで簡単にゲームを振り返ってきたが、シャビ監督の采配により、ピッチ上では具体的にどのようなことが起きていたのだろうか。

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