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これでもクビは飛ばないのか? マンチェスター・ユナイテッドの中身はスカスカ、改善される気配はなく…【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 本田千尋 photo by Getty Images

オランダ人MF1人の力では…



 ポグバ不在でキープ力を欠く中盤にテコ入れするために、後半の頭からドニー・ファン・デ・ベークを投入したことは理に適っている。50分にファーでクリスティアーノ・ロナウドが頭で折り返したボールを、ファン・デ・ベークがヘディングで決めて1点を返した。アヤックスでの輝きが幻だったかのように不遇の時を過ごすオランダ人MFは、57分にはロナウドに絶妙のスルーパスを通すなど、中盤でアクセントとなった。

 しかし、そもそもチームとしての形といったものが存在しないので、ファン・デ・ベークひとりが気を吐いても限界がある。

 69分にはハイプレスを掛けられたハリー・マグワイアが逆にファウルを犯してしまい、2枚目のイエローを貰って退場。主将のCBを欠いて一人少なくなった“赤い悪魔”は、72分と76分にロナウドがゴールに迫ったが、1-2のスコアをこれ以上覆すことはできなかった。

 そして後半のアディショナルタイムに入ると、遂に守備が崩壊してしまう。92分に左サイドから作られた決定機はデ・ヘアのビッグセーブで凌いだが、いかに神がかった守護神でも、全てのシュートを防ぐことは出来ない。

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