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久保建英 2年前

久保建英は誰よりもキレキレだった。“ラストピース”と共に躍動、89分間で残した圧巻スタッツとは【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 小澤祐作 photo by Getty Images

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ラ・リーガ第23節、マジョルカ対カディスが現地時間5日に行われ、2-1でホームチームが勝利した。日本代表MF久保建英は右サイドハーフとして先発起用され、89分までプレーすることになった。その中で同選手は、非凡なスタッツを残している。(文:小澤祐作)

“ラストピース”が躍動

久保建英
【写真:Getty Images】

 マジョルカは負ければ降格圏転落というプレッシャーのかかる中、ホームサポーターの声援を受け、素晴らしい90分間を過ごすことになった。

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 リーグ戦22試合消化した時点で18位に沈んでいたカディスを迎えたロス・ベルメロネス(マジョルカの愛称)は、8分という早い時間に失点。ルベン・アルカラスに芸術的なミドルシュートを決められてしまった。

 それでも、マジョルカはそこで気を落とすことなく、反撃を開始。攻守の切り替えをチーム全体として素早く行い、セカンドボールをことごとく回収して着実にカディスを押し込んだ。すると20分にPKを獲得。キッカーのサルヴァ・セビージャが冷静に決めて同点に追いついた。

 そのマジョルカは66分にもPKを得ており、これをヴェダト・ムリキが流し込んで逆転に成功。その後カディスに決定機を作られることもあったが、今冬新加入したGKセルヒオ・リコを中心に守り抜き、残留を争うライバルから貴重な勝ち点3を奪うことになった。

 この重要な一戦では、今冬ラツィオからレンタル加入したコソボ代表FWムリキのパフォーマンスが光っていたと言えるだろう。

 身長194cmを誇る大型FWは前線のターゲットマンとして申し分ない働きを見せた。何度もボールを収めては確実に味方を使い、空中戦でも圧巻の強さを証明。PKで1点を決め、この日最多7本のシュートを放つなど、カディスにとっての大きな脅威となっていたのである。

 ムリキという“わかりやすい”ターゲットがいることで、他の選手もやりやすかったのだろう、マジョルカの攻撃は以前までと比べ明らかに停滞感が薄くなっていた。今後も最前線にはこの男が君臨するだろう。

 マジョルカを率いるルイス・ガルシア・プラサ監督は以前、FWの補強を示唆するコメントを残していた。アブドン・プラッツ、フェルナンド・ニーニョ、マシュー・ホッペ、アンヘル・ロドリゲスなど人数こそいるが、いずれも決定的な仕事を果たせず、監督の起用に十分に応えられていなかった。そういった意味で、ムリキはマジョルカにとっての『ラストピース』と言えるのかもしれない。

 しかし、このカディス戦では、ムリキに劣らぬほどの輝きを放った人物がいた。それが、日本代表MF久保建英だ。

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