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バルセロナが強すぎる! ナポリの「癖」を突いたシャビ監督の効果的な2つのプランとは?【EL分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 小澤祐作 photo by Getty Images

背番号21はやはり必要

フレンキー・デ・ヨング
【写真:Getty Images】



 2点目のゴラッソがこの試合におけるオランダ人MF最大のハイライトになるのは間違いないが、後半に奪った4点目へのかかわり方もワールドクラスだった。

 59分、ポゼッション重視になった中で、F・デ・ヨングはセルヒオ・ブスケッツ、ペドリと共にボールを動かし続け、ナポリ守備陣を中央に寄せる。そして、背番号21はある程度のところで右サイドのアダマ・トラオレに展開。すると最後はボックス内に走り込んでA・トラオレからクロスを引き出す。しかしこれは“おとりの動き”であり、F・デ・ヨングはクロスをスルーしてオーバメヤンにゴールをプレゼントしている。非凡な展開力と絶妙な動き出し。まさに、オランダ人MFのストロングポイントが最大限に発揮されたシーンだった。

 もちろん守備時の貢献度も絶大。鋭い出足で、何度かボールを即時奪回している。攻守において、シャビ監督の求めるものを高いレベルで体現したと言えるだろう。

 放出の噂もあるF・デ・ヨングだが、やはりバルセロナには必要な存在だ。それは、このナポリ戦を見ても明らかだろう。今のところ冬の補強が当たっており、調子が上向いているチームにおいて、オランダ人MFの輝きもさらに増していくのかもしれない。

(文:小澤祐作)


【了】

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