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古橋亨梧が帰ってきた! セルティック同僚も「見たことがない」と驚いた質の高さ、指揮官が目論む今後の起用法は?【分析コラム】

text by 編集部 photo by Getty Images

古橋亨梧の今後は…

古橋亨梧
【写真:Getty Images】



 オライリーはパサータイプのセントラルMFで、左足から多彩なキックを繰り出してチャンスを生み出す。そんな彼が「僕がパスを通そうとした時、キョウゴのポジショニングはトップクラスだった。彼とプレーするのは楽しいし、MFにとって自分の前にいる選手として彼ほど完璧な選手はいない」と絶賛するのである。古橋がスコットランドでいかに高く評価される実力の持ち主であるかを象徴するコメントと言えるだろう。

 これから期待されるのは出場時間の増加と、プレーオフとカップ戦も含めた終盤戦での貢献だ。4ヶ月ぶりに実戦復帰を果たしたばかりではあるが、ポステコグルー監督はどう考えているのだろうか。

 セント・ジョンストン戦を終えた後、セルティックの指揮官は古橋の今後について次のように語ったという。

「キョウゴが復帰したことは非常に嬉しい。素晴らしい青年であり、スーパーフットボーラーだからね。彼は我々の選手たちが成長する必要のあったシーズン開幕当初からとても重要な存在だった。チームの全員が一生懸命リハビリしているのを見てきているので、復帰できて本当によかった。ただ、かなりの期間にわたって離脱していたので、(状態は)慎重に見ていく必要がある」

 セルティックは17日にスコティッシュFAカップの準決勝で宿敵レンジャーズと対戦するが、「彼が来週の試合で先発できるとは思っていない」とポステコグルー監督は語る。「今後数週間で出場時間を伸ばしていって、最後の3、4試合で(先発する)準備ができるのではと思っている」というのが指揮官の見立てだ。

 首位でレギュラーシーズンを終えたセルティックは上位6クラブによるプレーオフに進む。各クラブと一度ずつ対戦することになるため、古橋はその終盤で再び先発メンバーに名を連ねることが期待されている。

 今回のセント・ジョンストン戦の前半にジャコマキスが負傷交代したため、1トップの選手層に不安は残るが、しばらくは前田が最前線で起用されることになるだろうか。そして、後半途中から古橋が出てくる展開が想定される。

 1得点1アシストでマン・オブ・ザ・マッチ(試合の最優秀選手)に選ばれた前田は「チームとしては素晴らしいゲームができたと思うので、これをあとプレーオフでも全てこういう試合ができれば優勝できると思います」と語り、現状に大きな手応えを感じている。

 大勝に貢献した旗手と前田が重要戦力であることに変わりなく、古橋も特大の期待感とともに戻ってきた。リーグタイトル奪還を目指すシーズンのラストスパートに向けて、セルティックは準備万端だ。

(文:舩木渉)

【了】

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