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アーセナルの背番号20がマンUを苦しめた。復帰した冨安健洋に期待する役割とは?【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 編集部 photo by Getty Images

勝敗の鍵を握っていたのは…



 4-5-1でこの試合に臨んだアーセナルは、トップ下に入ったマルティン・ウーデゴーアを中心に攻撃を展開。ゴール前では同選手の巧みなパスから再三チャンスを作っていたが、戦術面で鍵を握っていたのは、左サイドバックのヌーノ・タヴァレスだ。

 基本フォーメーションは4-5-1だが、アーセナルは攻撃時に3-3-4のような形に変更。右サイドで時間を作る間にタヴァレスが最前線まで上がり、サイドライン際で相手を引き付ける動きや果敢な裏への抜け出しで攻撃にアクセントを付けていた。

 先制点の場面では、タヴァレスがサイドライン際でボールを持って相手を引き付けると、フリーとなっていたジャカにパス。同選手がダイレクトでクロスを上げ、逆サイドのサカがシュートを放つと、タヴァレスがこぼれ球に詰めてゴールを決めている。

 1点をリードして後半に入ると、タヴァレスは1列下がって3-4-3に変更。前半より守備を意識しつつ、機を見て攻撃参加し、相手DFの脅威となり続けていた。

 攻撃面だけでなく、守備面ではスピードを活かしてDFの裏を狙ってくるアンソニー・エランガに対応。同選手が抜け出したときは必ずタヴァレスがマークに付き、自由にさせていなかった。

 このタヴァレスを活かした戦術がハマったことが、アーセナルの勝因と言えるだろう。

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