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アーセナルの背番号20がマンUを苦しめた。復帰した冨安健洋に期待する役割とは?【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 編集部 photo by Getty Images

復帰した冨安に期待されることは…

冨安
【写真:Getty Images】



 先述した通り、このトップ4争いを左右する重要な一戦で復帰した冨安は、後半アディショナルに出場。セドリック・ソアレスと代わり、3-4-2-1の右ウイングバックに入った。

 出場時間はわずかだったが、完調をアピールしたと言えるだろう。投入直後にドリブルで持ち上がると、鋭い仕掛けでクリスティアーノ・ロナウドのファールを誘い、観客を沸かせていた。

 アーセナルはこの試合でタヴァレスが最前線まで上がる戦術を採用していたが、今後も同様の戦術を使うのであれば、復帰した冨安に期待されることは守備面とゲームの組み立てへの関与だろう。
 
 セドリック・ソアレスの果敢な攻撃参加は素晴らしいが、守備面は平凡。その点、加入時から地上戦と空中戦ともに特出したスタッツを残していた冨安には、再び強固なDFを築くことが期待される。

 ゲームの組み立ての面では、アーセナルは一時的に3バックになるため、右サイドバックの冨安にもボールを運ぶことやロングフィードといったようなCBの役割が要求される。現状アーセナルのDFラインでこれが出来るのは、ベン・ホワイトのみ。ボランチのジャカがDFラインまで下がってくる場面もあるが、冨安がこの役割を出来れば、ジャカがより高い位置でボールを受けることが出来る。

 シーズンも残りわずか。負傷者が出ているアーセナルにとって、ウエストハムやトッテナムとの直接対決前に冨安が復帰したことは、かなり大きい。ここから重要な試合が続くが、CL出場権獲得には間違いなく日本代表DFの活躍が必要不可欠だ。

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