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古橋亨梧が入るだけでこれだけ変わるのか!? やはり別格の存在、セルティックの名コンビも完全復活【分析コラム】

text by 舩木渉 photo by Getty Images

ポステコグルー監督も絶賛

古橋
【写真:Getty Images】



 試合後にはセルティックを率いるアンジェ・ポステコグルー監督が古橋のパフォーマンスを称賛した。英『スカイ・スポーツ』のフラッシュインタビューに応じた指揮官は「キョウゴはシーズンの大部分を欠場することになったが、並外れた選手であることに変わりはない。彼なしでもうまくやってきたが、彼が復帰してきたのは素晴らしいことだ」と語る。

 そのうえで「彼はまだ100%シャープな状態ではない。最高の状態なら今日はおそらく2つか3つのゴールを決められただろうが、ゴールによって彼の努力が報われたのはよかった」と続けた。

 実際、古橋には12分の先制点の場面以外にもビッグチャンスがいくつかあった。

 例えば29分の場面では、左サイドに回ったジョタのクロスにファーサイドで古橋が左足ボレーシュートを放った。うまくミートできなかったため、ふんわりとした軌道でボールはクロスバーに当たってしまったが、クロスを呼び込むまでの動き出しのキレとマークを外すためのターンやステップなどシュートに至るまでのプレーは完璧だった。

 惜しくもオフサイドと判定されてしまったものの、その前の23分にも古橋はMFマット・オライリーのスルーパスに抜け出してゴールネットを揺らしている。ディフェンスラインの動きと1歩分ズレてしまっただけで、この場面の動き出しの鋭さも、4ヶ月前と何ら変わらない。ロス・カウンティのDFアレックス・ヤコヴィッティは背後を取られて完全に虚を突かれ、置き去りだった。

 39分にはオライリーのミドルシュートに反応し、相手GKがこぼしたボールに詰めた。古橋が至近距離から放ったシュートは身長2m超えのGKロス・レイドローが伸ばした左足に阻まれてしまったが、もし「100%シャープな状態」であれば確実に決めていただろう。

 直後の40分には積極的なプレッシングで相手のバックパスをカットした古橋が、FW前田大然とのコンビネーションでペナルティエリア内まで侵入してシュートを放つ。これはゴールの枠を大きく外れてしまったが、2人の“らしさ”が存分に表れたシーンだった。

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