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最強の11人! バルセロナが育てた最高傑作ベストイレブン。メッシ、イニエスタ…。最強の育成組織が輩出した面々

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

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【写真:Getty Images】

セルジ・ロベルト(元スペイン代表)
生年月日:1992年2月7日
在籍期間:2006年2月~
バルセロナ通算成績:316試合12得点37アシスト

 デビュー当初はセルヒオ・ブスケツやイバン・ラキチィッチなどの控えに回ることが多かったが、15/16シーズンに転機が訪れる。本来プレーしていたCMFから右SBにコンバートされると、そこから出場時間を一気に伸ばし、2016年7月のダニエウ・アウベス退団後にはスタメンに定着した。決して足の速い選手ではないが、無尽蔵のスタミナを活かし、ピッチを縦横無尽に走り回り、攻守に渡って高い貢献を見せる。

 16/17リーグ第33節のエル・クラシコでは後半ロスタイムに自陣の深い位置でボールを奪うと、そこから40mにも及ぶ驚異のドリブルを見せ、勝利に大きく貢献。また、「カンプ・ノウの奇跡」とも呼ばれた、パリ・サンジェルマン相手に逆転勝利を収めた試合では決勝点を決めるなど、90分間を走り切るその豊富な運動量でこれまで何度もチームを救ってきた。直近2年間は度重なる負傷により出場時間を大幅に減らしているが、今年6月には2023年夏まで契約延長を締結。ぜひ返り咲きに期待したい。

カルレス・プジョル(元スペイン代表)
生年月日:1978年4月13日
在籍期間:1995年7月~2014年7月
バルセロナ通算成績:593試合19得点13アシスト

 「バルセロナ史上最高のキャプテンは誰か?」と問われれば、誰しもがこの男の名前を挙げるだろう。17歳でラ・マシア(バルセロナの下部組織)に加入してから36歳で現役を退くまでクラブに忠誠を誓った。持ち前のキャプテンシーでチームを鼓舞し、守備時には怪我をも恐れない闘志溢れるプレーで攻撃の芽を次々と摘んでいった。また、卑怯なプレーや喧嘩を嫌うことでも知られており、常に正々堂々と戦うその姿勢に誰もが好感を抱いた。

 2004年にルイス・エンリケからキャプテンマークを引き継いで以降、主将として23回優勝トロフィーを掲げた。バルセロナで過ごした最後の2年間は負傷に悩まされ、度重なる手術でパフォーマンスを維持できなかったことを理由に、2014年夏に契約解除の決断に至った。非常に残念な形でクラブを去ることになったが、クラブとチームメイトを想う気持ちは誰よりも強く、今後プジョル以上のキャプテンがカンテラから出てくることはしばらくないかもしれない。

ジェラール・ピケ(元スペイン代表)
生年月日:1987年2月2日
在籍期間:2001年7月~2004年7月、2008年7月~
バルセロナ通算成績:603試合53得点13アシスト

 10年以上に渡って安定感抜群の守備力を見せているジェラール・ピケ。17歳でクラブを離れ、マンチェスター・ユナイテッドとサラゴサを経て、2008年にペップ・グアルディオラの監督就任とともにバルセロナに帰還。初年度から定位置を確保し、カルレス・プジョルと最強のコンビを組み、プジョルがチームを離れて以降はディフェンスの要として最終ラインを統率している。

 空中戦の強さ、ポジショニングの良さ、キック精度の高さなど何をとってもワールドクラスの選手だ。クラブ5位となる公式戦通算603試合に出場し、そのスキルの高さでこれまで何度もタイトル獲得に大きく貢献した。守備面のみならず、攻撃面でも存在感を見せるピケは、DFとしてはロベルト・カルロスと並んでCL最多の16得点を記録している。21/22シーズンは負傷の多さやピッチ外での行動などが問題視されたが、心機一転してプロフェッショナルさを取り戻して欲しい。

ジョルディ・アルバ(スペイン代表)
生年月日:1989年3月21日
在籍期間:2003年7月~2005年7月、2012年7月~
バルセロナ通算成績:425試合25得点90アシスト

 16歳までラ・マシア(バルセロナの下部組織)で育ったジョルディ・アルバは2005年にクラブを一度退団。しかし、バレンシアで素晴らしい活躍を見せ、2012年夏ににバルセロナが引き抜いた。不動の左SBを務めていたエリック・アビダルが病気の治療によりチームを離れることになると、その穴を埋め、加入2年目からスタメンに完全に定着。14/15UEFAチャンピオンズリーグ(CL)では4季ぶりとなる優勝に大きく貢献し、CLベストイレブンにも選出された。

 アルバ最大の武器といえば積極的な攻撃参加だ。スピードに乗ったオーバーラップで攻撃に厚みを加え、正確なクロスでゴールを演出する。在籍10年間で90アシストとDFとして驚異的な数字を記録している。昨季も次々と味方のゴールをお膳立てし、ラ・リーガではキャリアハイとなる10アシストをマークする大活躍を見せた。バルセロナが再び欧州の大舞台で活躍できるようになるためにはこの男の存在は必要不可欠だ。

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