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「リーグ史上最高額で僕を売って」。マンU移籍が噂のブラジル代表FW、所属クラブに異例の要求

text by 編集部 photo by Getty Images

マンチェスター・ユナイテッド最新ニュース


【写真:Getty Images】



マンU移籍が噂のアントニー、アヤックス退団の意思表明

 レアル・マドリーからブラジル代表MFカゼミーロを獲得したマンチェスター・ユナイテッドは、移籍市場閉幕までにさらなる補強を目論んでいる。



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 ターゲットとなっているのはアヤックスに所属するFWアントニーだ。カゼミーロと同じくブラジル代表としても活躍する22歳のウィンガーを獲得すべく、ユナイテッドは移籍金9000万ユーロ(約123億円)という超大型オファーを用意したという。

 しかし、それはアヤックスに拒否されたと英『スカイ・スポーツ』などが報じている。要求額は最低でも1億ユーロ(137億円)とされている。

 アントニーはすでに今季のエールディビジで2試合に出場し、1得点2アシストを記録している。それでも本人の希望はあくまでアヤックスを離れること。移籍市場専門ジャーナリストのファブリツィオ・ロマーノ氏が自身のYouTubeチャンネルで公開した動画の中で、アントニーへの独占インタビューの内容を明かした。

「はっきりさせておきたいのは、僕は(アヤックスから)出ていきたいということ」

 ロマーノ氏が読み上げた選手本人の発言とされる文章の中で、アントニーは繰り返し移籍を希望していることを主張した。

「今年の2月から僕の代理人がアムステルダム(アヤックスの本拠地があるオランダの首都)に来て、新しい挑戦に向かうためクラブを離れたいという意思を伝えてきた。関心を持っているいくつかのクラブからオファーが届くということも伝えた」

 アントニーによれば、もともとアヤックスでの挑戦は2年計画だったという。2020年7月にブラジルの強豪サンパウロからアヤックスに加入した同選手は、オランダでちょうど2年を過ごし、新たなステージに向かうつもりでいる。

 一方でアヤックスはアントニーに対して契約延長をオファーしたという。さらに移籍市場終盤まで他クラブからの関心を拒絶し続けることで「代わりの選手を見つけるのに5日間しかないとして、僕の放出を拒んでいる」と22歳のブラジル代表FWは主張する。

 ただ、アントニーとて自らを育ててくれたアヤックスとの関係を悪化させるつもりはない。「僕の心の中には常にアヤックスがある」と述べ、「ただ僕を放出してくれと言っているわけではない」と明かした。

「僕はアヤックスに対して、エールディビジでプレーした選手として史上最高額の移籍金で売却してほしいと求めている。クラブが平和にチームを再建できるよう、2月からそう主張してきた」

「アヤックスではタイトルを獲得し、友だちもできて、キャリアの礎となるものを築き、幸せな時を過ごしてきた。ただ、僕は自分の物語と夢を追う準備ができていて、モチベーションにも溢れている」

 現在エールディビジ史上最高額の移籍金が発生した取引は、MFフレンキー・デ・ヨングのバルセロナ移籍だった。2019年夏にアヤックスがバルセロナから受け取った金額は8600万ユーロ(現在のレートで約118億円)。もし最新のオファーを受け入れてアントニーがユナイテッドへ移籍できれば、「リーグ史上最高額の移籍金で売却してほしい」という願いは叶う。

 そして、ユナイテッド移籍は2年間オランダでプレーしたブラジル代表のドリブラーにとって大きなメリットがある。プレミアリーグという世界最高峰の舞台へステップアップしながら、アヤックスでも指導を受け、自らを深く理解するエリック・テン・ハフ監督のもとでプレーできるのである。

 果たしてアントニーの希望通り、この夏のステップアップ移籍は実現するだろうか。移籍市場閉幕はもうまもなくだ。

【了】

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