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アーセナルには大きな守備の穴があった。マンUに敗戦の原因、役割を果たせなかったのは?【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 阿部勝教 photo by Getty Images

アーセナルの守備の穴とは…



 その穴とは、バイタルエリアだ。

 この試合では、中盤の要であるトーマス・パーティが負傷により欠場。そのため、ボランチはグラニト・ジャカとアルベール・サンビ・ロコンガが務めたが、この2人のバランスがかなり悪かった。

 先制点の場面では、DFライン付近まで下がったエリクセンにロコンガが釣りだされると、バイタルエリアに入っていたB・フェルナンデスがフリーになっていた。その結果、エリクセン→B・フェルナンデスと繋がれ、後手に回ったアーセナルは先制点を許してしまった。

 66分の失点シーンも同じだ。ジャカとロコンガの2人が左サイドに流れてしまい、B・フェルナンデスがフリーに。オレクサンドル・ジンチェンコが中盤まで絞っていたが対応できず、またしてもエリクセン→B・フェルナンデスと繋がれ、同選手のスルーパスに抜け出したマーカス・ラッシュフォードに2点目を決められてしまった。

 74分にはロコンガが交代となったが、直後の75分の場面では、右サイドでB・フェルナンデスがボールを持つと、バイタルエリアでどフリーになっていたエリクセンに抜け出され、最後はラッシュフォードに繋がれて失点している。

 アーセナルはB・フェルナンデスとエリクセンのホットラインを止められず、ほとんど同じ形で3失点を喫してしまっていた。

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