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アーセナル、冨安健洋がライバルより優れているものとは? スタメン奪取に近づいたと思わせる攻守の輝き【EL分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 阿部勝教 photo by Getty Images

冨安健洋の何が凄かったのか


【写真:Getty Images】



 得点にこそ関与できなかったが、18分に相手DF間を抜く鋭いスルーパスをみせると、23分には右サイドからバイタルエリアでフリーになっていたグラニト・ジャカへ攻撃のスイッチを入れる速いパスを配球。さらに、26分にはサイドチェンジからガブリエウ・マルティネッリがクロスを入れるなど、アーセナルは冨安を中心に試合を組み立てていた。

 後半にも、冨安→ジャカ→キーラン・ティアニーと繋いで相手ゴールに迫るなど、冨安はビルドアップの起点となるだけでなく、攻撃のスイッチを入れる役割も果たしていた。

 これは、数字を見てもわかるだろう。データサイト『SofaScore』によると、今季初先発となった冨安は、この試合でのボールタッチ数は両チーム最多のガブリエウ・マガリャンイスより2つ少ない96回。パス本数81本と、成功数77本はどちらもチーム最多を記録している。

 また、守備面でも存在感を発揮。60分と78分の場面では、敵陣でボールを奪って持ちあがる場面もあった。地上戦勝率は100%を記録し、攻守で安定した活躍をみせていた。

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