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アーセナル、冨安健洋がライバルより優れているものとは? スタメン奪取に近づいたと思わせる攻守の輝き【EL分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 阿部勝教 photo by Getty Images

冨安健洋、スタメン奪取の可能性は…



 今季初の先発フル出場を飾った冨安は、プレシーズン中に負傷していたこともあり、リーグ戦ではここまで5試合に出場するも、全て試合終盤の途中出場となっている。

 だが、この試合のパフォーマンスをみれば、完全復活したことは一目瞭然だろう。ミケル・アルテタ監督にも好印象を与えたはずだ。

 今季はここまでベン・ホワイトにポジションを奪われている。戦術理解度とパススキルが高い同選手は、本職でない右サイドバックをそつなくこなしているが、敗戦したマンチェスター・ユナイテッド戦では、そのスピードの無さを狙われて2失点に関与してしまい、現地紙「デイリーメール」で最低評価を与えられていた。

 仮に冨安が先発出場していても、マンU戦の結果は変わっていなかったかもしれない。だが、スピード面では、日本代表DFが勝っているのは確かだ。また、チューリッヒ戦でみせた攻撃面やビルドアップへの貢献度は、ベン・ホワイトに引け劣らない。本調子であれば、冨安の方が右サイドバックでより効果的な働きができるはずだ。

 しかし、1試合の評価で序列が変わることはおそらくない。だが、チャンスは間違いなくやってくる。それが、現地時間11日に行われるリーグ第7節のエバートン戦になるか、まだまだ先になるか。この試合のパフォーマンスを維持できれば、冨安が主力メンバーに返り咲く日はそう遠くはないだろう。

(文:阿部勝教)

【了】

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