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【韓国代表 カタールW杯無料選手名鑑】基本フォーメーション&招集メンバー全選手紹介

シリーズ:カタールW杯選手名鑑 text by 編集部 photo by Getty Images

MF


【写真:Getty Images】


ファン・インボム
生年月日:1996年9月20日(26歳)
所属クラブ:オリンピアコス(ギリシャ)
2022リーグ戦成績:9試合出場/0得点0アシスト(FCソウル)
22/23リーグ戦成績:10試合出場/0得点2アシスト(オリンピアコス)
代表通算成績:37試合出場/4得点0アシスト

 韓国代表でキ・ソンヨンの後継者として期待されるセントラルMFだ。U-23韓国代表として出場した2018年のアジア競技大会で金メダルと兵役免除を獲得し、北米MLSとロシアで約1年半ずつプレー。今夏からギリシャの名門オリンピアコスの一員になった。ウクライナ侵攻を受けた特例でロシアのルビン・カザンとの契約を一時停止できるとなった際、復帰を熱望した古巣の大田ハナシチズンのファン・サポーターに対し、自ら直接説明する場を設けて「ワールドカップ出場を目指しているので、今は2部の大田でプレーすることはできない」と説得したという漢気溢れる逸話を持つ。パウロ・ベント監督からの信頼が厚く、抜群のパスセンスを駆使してゲームメイクにおいてチームに不可欠な役割を果たす。

チョン・ウヨン
生年月日:1989年12月14日(32歳)
所属クラブ:アル・サッド(カタール)
2022リーグ戦成績:7試合出場/0得点0アシスト
代表通算成績:67試合出場/3得点6アシスト

 Jリーグでプロデビューし、京都サンガF.C.やジュビロ磐田、ヴィッセル神戸でもプレーした歴戦のセントラルMFだ。2018年から今回のワールドカップが開催されるカタールでプレーしており、本番ではその経験を生かしたチームへの貢献も期待される。センターバックにも対応できる肉体的な頑強さを生かして中盤の底にどっしり構え、長短のパスを蹴り分けながらゲームを作る。日本でのプレーが長かったため、通訳なしでも取材に応えられるほど日本語が堪能。

ペク・スンホ
生年月日:1997年3月17日(25歳)
所属クラブ:全北現代モータース
2022リーグ戦成績:30試合出場/2得点5アシスト
代表通算成績:14試合出場/2得点0アシスト

 イ・スンウや久保建英と同時期にバルセロナのカンテラ(下部組織)で育成され、Bチームでの出場歴も持っている。しかしスペインでは開花し切らず、ドイツ2部を経て2021年に韓国復帰を決断した。バルセロナ仕込みのテクニックやパスセンスが冴え渡り、プレースキックの精度も高い。一方でセントラルMFとしては運動量がやや少なく、ここぞの場面で強度が上がらない課題も残る。ポゼッション重視のチームスタイルにはマッチしているが、“韓国らしさ”には欠ける特徴をパウロ・ベント監督がどう引き出すかに注目だ。

ソン・ジュンホ
生年月日:1992年5月12日(30歳)
所属クラブ:山東泰山(中国)
2022リーグ戦成績:18試合出場/0得点5アシスト
代表通算成績:14試合出場/0得点0アシスト

 全北現代モータース時代の2020シーズンにKリーグの年間MVPに輝き、翌年から中国に移籍。コロナ禍の影響も受けて2021年9月から約1年にわたって韓国代表から遠ざかったが、今年9月に復帰すると存在感を示してワールドカップ出場の権利をつかみ取った。中盤の底でのプレーを得意とし、アシストを量産するコーナーキックやフリーキックの精度は常に対戦相手の脅威になる。現状の立場はアル・サッドでプレーするチョン・ウヨンのバックアッパーか。

ソン・フンミン
生年月日:1992年7月8日(30歳)
所属クラブ:トッテナム・ホットスパー(イングランド)
22/23リーグ戦成績:13試合出場/3得点2アシスト
代表通算成績:106試合出場/35得点17アシスト

 押しも押されもせぬ絶対的エースだ。だが、11月1日に試合中の接触プレーで顔面骨折という大怪我を負ってしまい、ワールドカップ出場が危ぶまれた。結局、手術を受けたうえでフェイスガードを付けてカタールの地でピッチに立てることに。パウロ・ベント監督もチームメイトたちもホッと胸をなで下ろしているに違いない。シュート、ドリブル、パス、どれを取っても一級品のアジアNo.1プレーヤーは、クラブに比べて代表でのゴール数が少ないと指摘されることも。その理由は、ゴールを奪うだけでなく、攻撃の組み立てからチャンスメイク、フィニッシュまで全てに関与するから。まさしく大黒柱である。

イ・ジェソン
生年月日:1992年8月10日(30歳)
所属クラブ:マインツ(ドイツ)
2022リーグ戦成績:14試合出場/2得点0アシスト
代表通算成績:64試合出場/9得点12アシスト

 ブンデスリーガでは2部から地道にキャリアを積み重ね、昨季から1部のマインツで主軸を担っている。相手の中盤とディフェンスラインの間で巧みにスペースを見つけて味方からパスを引き出し、前線とのつなぎ役になる。カタールワールドカップのアジア2次予選では4アシストを記録し、本大会出場権獲得に大きく貢献した。チャンスメイクにおいてチームに欠かせない選手の1人だ。

イ・ガンイン
生年月日:2001年2月19日(21歳)
所属クラブ:マジョルカ(スペイン)
2022リーグ戦成績:14試合出場/2得点3アシスト
代表通算成績:6試合出場/0得点1アシスト

 同じ2001年生まれで、スペインの名門クラブの下部組織に在籍したことがあるなど共通点の多い久保建英とともにアジア屈指の才能として大きな注目を浴びてきた。そして、昨季はマジョルカで久保とチームメイトになり、1部残留に貢献した。ただ、韓国代表ではパウロ・ベント監督から冷遇され続け、カタールワールドカップのアジア最終予選では一度も招集されなかった。今年9月に1年半ぶりの代表復帰を果たすも、出番なし。それでも最終メンバーに生き残ったのは、今季のクラブでのパフォーマンスを見た指揮官からの期待の表れか。低い評価を覆すには結果を残すしかない。

クォン・チャンフン
生年月日:1994年6月30日(28歳)
所属クラブ:金泉尚武FC
2022リーグ戦成績:35試合出場/0得点3アシスト
代表通算成績:42試合出場/12得点2アシスト

 フランス1部のディジョンでプレーしていた2018年当時、リーグ戦11得点を記録してブレイクしたが最終節でアキレス腱を負傷。最終候補まで残りながらロシアワールドカップ出場を逃した。復帰後にはドイツ1部のフライブルクでも実績を積んで、2021年に兵役をこなすためやむなく帰国した。現在は軍属選手がプレーするクラブの主軸として活躍している。ただ、今季のパフォーマンスはやや低調。巧みなステップや繊細なテクニックを駆使するアタッカーは悲願の大舞台で復活なるか。

ナ・サンホ
生年月日:1996年8月12日(26歳)
所属クラブ:FCソウル
2022リーグ戦成績:32試合出場/8得点4アシスト
代表通算成績:24試合出場/2得点0アシスト

 プロ2年目の2018年に光州FCのエースとしてKリーグ2(2部)の年間MVP、得点王、ベストイレブンの個人三冠を達成し、韓国代表にも初招集。2019年にはFC東京でもプレーしたが、Jリーグには馴染めず半年で帰国することになった。今季はFCソウルでキャプテンを任され、代表にも定着して自身初のワールドカップに挑む。抜群のスピードが武器で、左サイドからのチャンスメイクのみならず、ゴール前に入り込んでのフィニッシュでも違いを生み出す。現代表での役割はスーパーサブか。

ソン・ミンギュ
生年月日:1999年9月12日(23歳)
所属クラブ:全北現代モータース
2022リーグ戦成績:22試合出場/3得点3アシスト
代表通算成績:13試合出場/1得点2アシスト

 昨年は東京五輪に出場したほか、アジア最終予選でも途中出場の切り札としてカタールワールドカップ本大会出場権獲得に貢献。期待の若手の1人としてA代表に継続的に招集されるようになった。クラブでは最も得意とする左サイドのみならず、トップや右サイドでも起用されてプレーの幅を広げている。一部報道では古橋亨梧らが所属するセルティックの補強ターゲットになっているとも。

ファン・ヒチャン
生年月日:1996年1月26日(26歳)
所属クラブ:ウォルバーハンプトン(イングランド)
22/23リーグ戦成績:11試合出場/0得点1アシスト
代表通算成績:49試合出場/9得点8アシスト

 韓国代表では攻撃のキーマンの1人だが、ウォルバーハンプトンではベンチスタートの試合が多く苦しんでいる。プレースタイルは完全なる突進型。ボールを持ったら迷わず仕掛け、ボールを持っていなくても迷わずゴール前に飛び込む。攻守にわたって献身的なハードワーカーだ。18歳で欧州に渡り、レッドブル・ザルツブルク時代に南野拓実や奥川雅也と、ハンブルガーSV時代に酒井高徳と共にプレーするなど日本人選手とも縁が深い。

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