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【韓国代表 カタールW杯無料選手名鑑】基本フォーメーション&招集メンバー全選手紹介

シリーズ:カタールW杯選手名鑑 text by 編集部 photo by Getty Images

基本フォーメーション

 パウロ・ベント監督はポゼッションに重きを置いてチームづくりを進めてきたが、それによって“韓国らしさ”が消えつつある。

 欧州組を招集せずに挑んだ今年7月のEAFF E-1サッカー選手権決勝大会では、香港代表と中国代表を相手にボール支配率を極限まで高めて主導権を握るという戦い方を披露した。しかし、それぞれから3得点ずつしか奪えず。Jリーグ組のみで構成されたサッカー日本代表には強度で上回られ、0-3という完敗を喫した。

 この戦いぶりが韓国代表の現在地をよく表していると言えるだろう。9月のコスタリカ代表戦のように、ボールポゼッションをゴールにつなげるには、ソン・フンミンやファン・ヒチャンらをはじめとした前線の「個」のタレントが不可欠なのである。

 ビルドアップには非常に安定感があって、ボールを失うことなく丁寧にパスをつなぎながらハーフウェーラインを越えられる確率は高い。ただ、E-1選手権のようなクオリティだと、その先のチャンスが作れなかった。

 ソン・フンミンは今月上旬に顔面を骨折してしまい、ファン・ウィジョもオリンピアコスで不遇の時を過ごすなど、不安要素は少なくない。選手層も特別に厚いわけではなく、替えの利かない選手が何人もいる。

 その中にはかつての韓国代表にいたような、血の気が多くフィジカルコンタクトも激しいタイプの選手は少なく、技巧派と言われるような選手が全体的にも増えてきた。ただ、それによって韓国の強みだったプレーの激しさやゴールに向かっていく時の圧倒的な迫力が失われてしまっている。

 また、国内組中心で行った候補合宿ではアイスランド代表との国際試合を行い、韓国代表は3バックをテストした。パウロ・ベント監督はこれまでのほとんどの試合で4-1-4-1のシステムを採用していたが、ワールドカップ本番での戦術変更を検討しているのかもしれない。

 Kリーグでプレーしている選手たち中心のディフェンスラインからボールをつなぎ、前線の豪華なアタッカーたちがゴールを生み出す。この循環が想定通りに機能すれば、ポルトガル代表やウルグアイ代表といった強豪国にも善戦できるはずだ。

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