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久保建英 1年前

「戦略勝ち」だった久保建英。見事なまでに相手を翻弄、冴え渡る一瞬の判断とは?【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 小澤祐作 photo by Getty Images

守備は反省。攻撃は収穫あり



 アルグアシル監督が怒っている理由は、やはり守備面にある。3-0とリードを広げたにもかかわらず、終盤に2失点したことでエスパニョールにエネルギーを与えてしまった。幸いにも3失点目は避けられたが、勝ち点1に終わっていた危険もあり、指揮官は「(このような展開で)ライバルをゲームに参加させることは許されない」と選手たちへ警告した。

 1失点目はセットプレーからだったが、2失点目は完全に右サイドを崩された。終盤で疲労の影響もあったか、相手に対するプレッシャーが1歩遅れ続けたことでやられてしまった。今後の反省点と言えるだろう。

 しかし、攻撃面に関してはポジティブな要素が多いゲームだった。

 オヤルサバルは2点目をアシストし、強烈なシュートも放つなどコンディションが徐々に上がっている印象を受ける。また、セルロートは雑なプレーもあったが、久々にゴールネットを揺らすことができた。さらに、この試合でメリーノが戦線復帰できたことも、ソシエダにとっては追い風だ。

 そして何より、久保がFIFAワールドカップカタール2022終了後、絶好調を維持しているのが大きい。

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