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久保建英 1年前

なぜ久保建英は輝けなくなったのか? ソシエダ監督が考える理由と深刻な課題【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 小澤祐作 photo by Getty Images

シルバ復帰で解決? ただ不透明なのは…



 今後のソシエダはどうするのか。とくにシルバ復帰後の姿がイメージしにくい。

 4-3-3のビルドアップ問題に関しては、シルバ復帰である程度解決できるかもしれない。とにかくサッカーIQが高く、ゲームメイクもチャンスメイクもハイレベルにこなすレフティーがいれば、相手もスビメンディだけに的を絞るのが難しくなるはずで、より流動性が生まれるだろう。

 しかし、そのシルバを4-3-3のどこに組み込むのか。順当にいけばインサイドハーフだが、トップ下よりも守備の負担が増えることを考えると、ベストな選択とは言い難いだろう。

 やはりシルバはトップ下が一番だ、と考えるのであれば、4-3-1-2の復活か。しかし、そうなった場合2トップの人選をどうするのか。久保とセルロートのコンビがベストなように思えるが、エースであるオヤルサバルを先発から外すことは考えにくい。仮にオヤルサバルとセルロートになった場合、久保はインサイドハーフ、あるいはシルバや2トップの控えに回るのだろうか。

 4-2-3-1であれば、シルバ、オヤルサバル、久保を同時に、それもそれぞれが得意とするポジションで起用できる。しかし、当然だがその形は採用したことがなく、ハマるかは不透明。いわば選手を“当てはめただけ”のシステムになる可能性も否定はできない。

 とにかく今の4-3-3で戦い続けることは難しく、何かを変えなければならない。そしてシルバが復帰した時、何がベストな組み合わせか見出す必要もある。アルグアシル監督に課されたミッションは極めて重要だ。

(文:小澤祐作)

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