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天国から地獄へ…。ブラジルの消えた逸材(1)期待値はネイマール以上!? 欧州で失敗した司令塔

シリーズ:消えた逸材5人 text by 編集部 photo by Getty Images

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 若くして才能を披露して高く評価された選手が、そのままスター選手として活躍し続ける保証はない。怪我やプレッシャーに苦しみコンディションを落とす選手がいれば、ピッチ外での問題で活躍の場を失っていく選手も多い。今回は大きな期待を背負いながらも、大舞台から姿を消した5人のブラジル人選手を紹介する。



MF:ガンソ


【写真:Getty Images】


MF:ガンソ
生年月日:1989年10月12日
主な在籍クラブ:サントス、サンパウロ、セビージャ
現所属クラブ:フルミネンセ(ブラジル)



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 かつて、ブラジルの名門サントスにはネイマールと同等、あるいはそれ以上に将来を期待された男がいた。名はパウロ・エンリケ・シャガス・リマ。一般的には「ガンソ」として知られている。優れた戦術眼、巧みなボールキープや鋭いラストパスを武器に持つクラシカルな司令塔は、20歳の若さでブラジル代表入りも経験。ネイマールと共に、未来のセレソンを担う存在になると誰もが疑わなかった。

 ただ、サントスではピッチに立てば活躍したが、負傷離脱が多かったのも事実で、継続性という意味ではやや不足していた。その影響でなかなか欧州移籍のチャンスをモノにできなかったのである。それでも、2012年に加入したサンパウロでは4年間の在籍で公式戦149試合に出場するなど活躍。再び評価を上昇させ、2016年夏、セビージャへの移籍を掴み取った。

 しかし、この移籍は完全に失敗。技術力は申し分ないガンソだったが、運動量やディフェンス意識の低さが目立ち、ヨーロッパのスタイルにまったく適応できず。ブラジル時代から多かった怪我の影響もあって、在籍2年間で公式戦出場はたったの28試合に留まっている。そして、2018/19シーズンにはアミアンへのレンタルを経験。同シーズン終了後、ネイマール以上に期待された男ガンソは欧州の舞台からひっそりと姿を消した。

 フルミネンセに加入し母国復帰したガンソは、1年目にブラジル全国選手権1部で28試合に出場した。2、3年目はプレータイムが激減し、2021年には現役引退もささやかれたものの、2022年は33試合の出場で5得点5アシストとかつての輝きを取り戻している。

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【了】

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