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久保建英 1年前

30分でわかる久保建英の凄み。ソシエダの逆転勝利を呼び込む“後出しジャンケン”【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 小澤祐作 photo by Getty Images

圧巻だった久保建英のプレー


【写真:Getty Images】



 右サイドに入った久保は、ゴールやアシストといった結果こそ残せなかったものの、限られた時間の中でできることはやっていた。

 やはり圧巻だったのは、81分の場面だろう。

 右タッチライン際でパスを受けると、ワンタッチでボールを浮かせて寄せにきたフラン・ガルシアをかわす。さらにカバーに入った2人もかわし、スビメンディにボールを預けた。これで深さをとったソシエダは、最終的に相手のオウンゴールを誘発している。

 このシーン含め、久保は簡単にボールを失うことが少なかった。ボールを受けるまでの準備、そこから次のプレーに繋げるイメージを体現できる技術と能力があるからこそだろう。また、単に仕掛けるだけでなく、相手がこう来るならこう、というような、後出しジャンケンで勝負できるのもすごいところだ。

 前節のビルバオ戦では早期交代、そして今回のラージョ戦ではベンチスタートとなったが、悲観することはないだろう。ソシエダは25日にベティスとの重要な一戦を控えているため、ブライス・メンデスと共に温存されたと考えるのが妥当だ。戦術的な観点で久保を先発から外す理由はほぼ見当たらない。

(文:小澤祐作)

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