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久保建英 1年前

「怖さ」が増す久保建英。驚きの成功率100%、レベルアップしたスキルとは?【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 小澤祐作 photo by Getty Images

久保建英がたった約30分の出場でMOMに



 それが、久保建英だ。

 3日前のベティス戦でフル出場を果たしたばかりだった久保は、ベンチスタートとなった。出番が訪れたのは63分。先制ゴールを生み出したバレネチェアに代わり、右ウィングに入っている。

 久保は非常に良いゲームへの入りをみせた。ピッチに立ってからわずか30秒後、アレクサンダー・セルロートが頭で落としたボールを受けると、ツータッチで対峙したマヌ・サンチェスを振り切る。ラストパスは惜しくもセルロートに合わなかったが、M・サンチェスに怖さを与える意味で十分なプレーだった。

 67分には、浮いたボールを左足でフリック。これに反応したセルロートが相手の厳しいチェックを振り切って右サイドを突破し、最後はミケル・オヤルサバルのビッグチャンスに繋げた。ノルウェー人FWの頑張りが大きかったとはいえ、久保はいきなり決定機に絡んでいる。

 そして後半アディショナルタイムには、自らが主役となった。セルロートのキープからミケル・メリーノにボールが渡ると、ボックス内右の久保へパス。背番号14は左足でボールをズラすと、最後は股下を通すシュートで見事にゴールネットを揺らせてみせた。

 コース的にはそれほど厳しくなかったかもしれないが、シュートがDFの股下を通っていることでGKの反応が遅れている。フィニッシュ前のワンコントロールがそのわずかなコースを作り出したと言っても過言ではなく、まさに技ありの一撃だった。

 2-0勝利に貢献した久保は、約30分間の出場ながらマン・オブ・ザ・マッチ(MOM)に選出されている。ピッチに入る前にイマノル・アルグアシル監督から「今日は君の日だ」という言葉を受けていたようだが、その通りになった。

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