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日本代表 6か月前

あのケガがなければ…。日本人「ガラスの天才」10人。苦境から這い上がった最高級の才能たち

シリーズ:ガラスの天才 text by 編集部 photo by Getty Images

FW:田中達也

浦和レッズ時代の田中達也
【写真:Getty Images】


生年月日:1982年11月27日
日本代表:18試合4得点1アシスト

 全国高校サッカー選手権6度優勝の名門、帝京高校で非凡なドリブルとスピードで存在感を示していた田中達也は、2001年より浦和レッズに加入。167cmと身長は大きくないが、プロの世界でもスピードやドリブルといった武器は十分に通用した。2003年、ヤマザキナビスコカップ(現YBCルヴァンカップ)制覇に貢献した田中達也は、大会MVPとニューヒーロー賞を受賞した。その活躍により、マイケル・オーウェンと同じく「ワンダーボーイ」という愛称で親しまれるようになった。

 しかし、順調だった田中のキャリアを一瞬で崩してしまう悲劇が起こる。2005年10月13日に行われたJ1リーグ第27節、柏レイソル戦。田中は危険なタックルを受け、右足首脱臼骨折の重傷を負ってしまったのである。これにより、翌年までのリハビリ生活を強いられた田中は、可能性が十分あったドイツワールドカップへの出場も叶わぬものとなってしまった。

 そして田中はこれ以降、腰や太ももなどの怪我に悩まされるようになってしまい、浦和での出場時間も減少。2012年にはミハイロ・ペトロヴィッチ監督により戦力外通告を受けた。その後はアルビレックス新潟に加入したが出場機会を大きく増やすことができず、在籍9年間でリーグ戦13得点と、FWとしては少し寂しい成績に終わってしまった。そして2021年限りで現役を引退。やはりあの大怪我がなければどんな活躍を見ることができたのろう…と思ってしまう。

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