あまりに多いポジションチェンジは“諸刃の剣”
2022/23シーズンにオレクサンドル・ジンチェンコが加入して以降、アーセナルの左サイドバック(SB)には、保持時に初期位置から中盤の一角にポジションを移してビルドアップをサポートする偽SBの役割が求められている。
昨季からはよりポジションの流動性が生まれ、状況に応じては左SBの選手が左インサイドハーフや左WGの選手たちとポジションを入れ替えて攻撃参加するシーンが見られている。
この戦術を取り入れている理由は、意図的に相手のマークにズレを生み出したいからだろう。 状況に応じて選手のポジションが流動的になり、各々が必要なポジションを取ることができれば、相手チームの選手には繊細な判断が求められる機会が増え、対策がしづらい状況となって守りにくくなる。
しかし、こうしたポジションの循環は“諸刃の剣“な側面もある。仮に各々が必要な立ち位置に立つことができなかった場合は、自分たちの首を絞めることになってしまうのだ。
今節チェルシー戦は完全に後者だった。