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コラム 8か月前

ボローニャが“弱体化”を免れた理由。イタリアーノ監督がもたらした「戦術的な特長」とは。前監督と「似ている部分」【コラム】

シリーズ:コラム text by 佐藤徳和 photo by Getty Images

2人の指揮官の戦術が見事に融合。「私たちは似ている部分がある」

 12月8日の第15節、モッタが新たに率いるユーヴェとは敵地で2-2の引き分け。後半アディショナルタイムに失点を喫して勝利を取りこぼしたが、54%のポゼッションを記録し、戦力で勝る相手に対して主導権を握った。

 4月7日に行われた第31節、2位ナポリ戦では、1-1とドローに持ち込む。ボール所持率では、9%の差をつけた。昨季までにモッタが指揮したチームに引けをとらない、いや、それ以上の数字を記録しているのだ。

 今季のボローニャは、主要システムに4-2-3-1を採用している。これは、イタリアーノがフィオレンティーナを指揮した時、またモッタが昨季にボローニャで采配を振るった時と同じ戦い方だ。イタリアーノは、前任者の“遺産”を活かしながら、もともとあった基本的な考え方や方針を、さらに明確なものとした。

 たとえば、プレスはより高い位置から仕掛けられ、さらにアグレッシブになった。そのため、ボローニャは多くの試合において、ポゼッションで優位に立つことに成功している。イタリアーノ監督の就任会見時、こうも語っていた。

「モッタ監督のサッカーと、プレーの展開や狙いという点では、私たちは似ている部分がある。後方からのビルドアップを目指し、DFもプレーに関わるべき存在として扱い、FWはチーム全体のために働きつつ、ゴールも決めなければならない」

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