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今春に日章学園を卒業し、イングランドプレミアリーグのサウサンプトンに加入するサッカーU-20日本代表の高岡伶颯が13日、イングランドに出発した。Jリーグを経由せずに高校から海外に挑戦するという前例の少ない決断の裏には、高岡が肌で感じた悔しさと自信があった。(取材・文:加藤健一)
「自分がやるべき場所は今、サウサンプトンというチームだと肌で感じた」
【写真:加藤健一】
「ここまではトレーナーの方とトレーニングしたり、個人でサッカーしたり。高校の練習に参加することはあまりなかったですね」
国内最後の大会となった第103回全国高校サッカー選手権で、高岡伶颯擁する日章学園は2回戦敗退。年明けを待たずに、高岡の高校サッカー生活は幕を閉じた。1月にはサウサンプトンで練習参加し、2月にAFC U-20アジアカップ 中国2025に出場したあとは、地元・宮崎で調整を続けていた。
「ワクワクしかないです。イメージはすごく湧いていますし、今はサッカーがした過ぎてやばいです。試合したくてやばいです」
イングランドへと渡る直前の羽田空港で、高岡伶颯はそう語った。Jリーグを経由せず、高校卒業後すぐに欧州へと挑む道を選んだ若きストライカー。その背景には自信と強い覚悟があり、過去の「悔しさ」への反発心が高岡を突き動かしていた。
「(国内の)偉大なクラブからもオファーがあって、すごくいいチームだった」と明かす高岡。それでも、彼が選んだのは“夢”に一直線な道だった。
「自分の目標として海外でプレーするっていうのがあった。自分がやるべき場所は今、サウサンプトンというチームだと肌で感じた」
国内ではなく、いきなり欧州へ。簡単ではない決断だが、それは「成功させる」という強い意志の表れでもあった。U-21チームからのスタートにはなるが、目標は明確。「1週間でトップに上がれるなら行きたい。でも焦らず、自分の特徴と弱点にしっかり向き合いながらやっていきたい」と語る。
高岡が「海外でやる」と本気で思い始めたのは今からおよそ2年前だった。