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コラム 8か月前

高岡伶颯は「何もできなかった悔しさ」に直面していた。なぜ直接海外へ? サウサンプトンへ出発前に語った強い思い【コラム】

シリーズ:コラム text by 加藤健一 photo by Kenichi Kato

「何もできなかったという悔しさ。そこで意志が強くなった」

「そこで何もできなかったという悔しさに対する反発です。そこで『俺は絶対海外でやる』っていう意志が強くなった」

 2023年6月に開催されたAFC U17アジアカップ タイ2023には、多くのスカウトが集まっていた。だが、高岡は思うような結果は出せなかった。

「日の丸背負ってU-20アジアカップのときは1得点。自分の特徴は出せたんですけど、うまく結果が出ないというのを目の当たりにした。FWとして、ストライカーとしていい結果ではなかったですけど、そこにしっかり向き合って、よりパワーアップするために今があると思う。そこから逃げずに自分に向き合ってやっていきたい」

 同年11月に行われたFIFA U-17 ワールドカップ インドネシア 2023では4得点をマークして一躍脚光を浴びた。その自信が、高岡の「やってやる」というエネルギーに変わっていく。

 結果に直面し、自らを見つめ直す姿勢。その先にあるのは、五輪やA代表への強い思いだ。「オリンピックのこともありますけど。まずA代表を目指して頑張りたいと思います」と語るその表情には、自信と覚悟が宿っていた。

 サウサンプトンは2024/25シーズンのプレミアリーグで最下位に沈んでおり、すでにチャンピオンシップ(イングランド2部)降格が決まっている。ただ、高岡にとってチームの状況は決してネガティブなものではない。

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