“ムチ”のようにしなる蹴り足。秘訣は股関節の連動性にあり
自身の28歳の誕生日を祝う勝ち星にもなった、第37節のリヴァプール戦。今季のリーグ戦10得点目となった、腰の高さまで弾んだボールを左足で一閃した強烈なボレーシュートは、持ち味である上半身のしなやかさと股関節の自由度の高さを活かしたビューティフルゴールでした。
【動画 ブライトンvsリヴァプール 三笘のゴール】
Instant impact off the bench from Kaoru! 🤩💫 pic.twitter.com/u2TUnIJ9MG
— Brighton & Hove Albion (@OfficialBHAFC) May 20, 2025
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巻頭の写真は、シュートのボールインパクト直後のシーンになりますが、蹴り足(左)に着目すると、股関節を内側に捻る動きが参加していることで、ちょうどひざのお皿(膝蓋骨)が水平のラインよりも下を向いているのがわかると思います。
しなりの効いた“ムチ”さながらに鋭く振り抜かれた蹴り足は、ただ真っ直ぐにスイングしているのではなく、ボールインパクトの直前から股関節をスムーズに「内旋」させることで、ミートする足の甲の面が下向きになり、自然と上から叩きつけるようなキックが可能となっているのです。
股関節の縦方向の動き(屈曲↔︎伸展)は大きなパワーや推進力を生み出しますが、それらに文字通り「ひとひねり」を加える回旋の動的柔軟性と連動性の高さは、三笘特有の高度な技術や躍動感あふれる速さにつながってきます。
同試合は、日本代表の盟友・遠藤航とのマッチアップも話題となりました。左サイドで対峙した77分のシーンでは、右足のアウトサイドを使ってクロスを放っています。三笘のストロングポイントの1つであるアウトサイドキックでも、蹴り足の股関節を内旋させる動きがポイントになります。