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サッカー日本代表の人気低迷は加速する。お金を払っても退屈な豪州戦。地上波放送なし、アジア予選のレベルも全然だ

シリーズ:コラム text by 編集部 photo by Getty Images

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【写真:Getty Images】

サッカー日本代表が敗戦

 サッカー日本代表は5日、FIFAワールドカップ(W杯)26 アジア最終予選(3次予選)の第9節でオーストラリア代表と対戦。ここまで無敗で駆け抜けてきた森保ジャパンだが、アディショナルタイムの失点によって0-1で敗れている。

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 3月シリーズ終了時点でW杯本戦出場、さらに予選1位通過を確定させた日本代表は、今シリーズで三笘薫や南野拓実、守田英正、伊東純也といった常連組をメンバーから外した。代わりに、佐野海舟や鈴木唯人、平河悠など、初招集も含め、経験値の浅い選手を多く呼んでいる。

 オーストラリア代表戦の先発メンバーもかなりフレッシュだった。最終予選を継続して戦ってきたのは鎌田大地と町田浩樹のみ。他9名が、同予選の初先発を飾るというイレギュラーな体制である。

 トレーニングを積む時間も限られており、それはまさに急造チーム。実際、試合の中で高い連係が発揮されたシーンは少なく、ほぼ個のアピール合戦となった。その結果、守備を固めたオーストラリア代表を崩せず、最後のところで隙を突かれて、今予選初黒星という結果に終わっている。

 言い方は悪いが、かなり退屈な試合だった。もし、この試合がライト層にも届く地上波放送であった場合、ファンはどう思っただろうか。コアなファンより、アピール合戦に興味ないことは確か。多くの人が、チャンネルをバラエティ番組に変えていたはずだ。

 日本代表の人気は明らかに低迷している。近年は放映権料が高騰しており、試合をリアルタイムでお届けするハードルは昔よりも遥かに高い。事実、今回の最終予選もアウェイ戦は地上波放送がない。これまで、ライト層にも注目されていた日本代表が、もはや試合があることすら知られない存在になりつつあるというのは、昔からは考えられないことである。

 一方で、お金を払っても、今回のような90分間を見せられては、たまったものではない。ファンが興味・関心を失っても仕方のない内容だった。

 危惧すべきは、今後もそうした流れが止まらない可能性が高いことだ。よくアジアのレベルが上がっていると言われるが、果たしてそうだろうか。日本代表は確かに強くなったが、他の国はついてこられているのか。日本代表だけが、先頭を思いっきり走っているのではないか。

 贅沢な話だが、もはや日本代表のW杯出場は“当たり前”になった。W杯本戦出場国が増えたことで、アジア予選突破のハードルは昔より低い。一部報道では、FIFAがさらに本戦出場国を増やそうとしているという話もある。そうなると、日本代表は楽々と突破を決め、また今回のようなアピール合戦の機会が増える。これでは、日本代表の試合に興味を持つ層はさらに減るだろう。

 もちろん、W杯で日本代表が見られる、これ以上の喜びはない。予選突破を易々と決められるようになったのは、日本サッカーの地道な積み重ねと努力の成果だ。しかし、“注目度”という観点では、あまりにヒリヒリ感がない。贅沢な話というのは繰り返しになるが、ライト層離れは加速するはずだ。

 W杯出場をかけた予選が盛り上がらず、地上波放送も限られ、新戦力お試しの機会が増える。こうした悪循環を避けるには、やはりW杯本戦で歴史を変えることだろう。でなければ、人気は取り戻せない。

(文:編集部)

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【了】

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