16位:ウォルバーハンプトン・ワンダラーズ

【写真:Getty Images】
24/25リーグ戦成績:12勝6分20敗(勝ち点42)
開幕前予想順位:17位
開幕前に17位と予想をしていたウォルバーハンプトン・ワンダラーズが16位でのフィニッシュを果たした。
順位予想の記事でも「駆け込み移籍が多いため開幕時点でのメンバーが最も弱い」と書いたが、夏に退団したDFマックス・キルマンの後釜となる選手を獲得しなかったことは予想外だった。ビジャレアルから復帰したDFジェルソン・モスケラにその役割を期待したのだろう。しかし、同選手は9月にシーズン絶望の怪我を負った。
昨季フルタイム出場していた守備の要であるキルマンの退団と代役が期待されていた選手の離脱のダメージは大きく、開幕10試合で27点も決められた。特にセットプレー守備の弱さは絶望的で、リーグ最多タイの20失点を喫している。
19位に沈んでいた12月に成績不振でギャリー・オニール監督を解任すると、後任にヴィトール・ペレイラを新監督に招聘した。この監督人事は結果的に大成功。冬補強に獲得した選手たちが即戦力となったことも相まって、第29節からは6連勝を達成し、余裕を持って残留を決めた。
今夏の退団が既定路線だったFWマテウス・クーニャへの依存度を減らした状況で勝ち進んだのもポジティブだった。
一方で懸念をされているのが、今夏も昨夏に続いて核となる選手を失う可能性が高いこと。クーニャに加えて、左SBのライアン・アイト=ヌーリも今オフに向けて代理人を変更。現時点では去就が明らかになっていないが、主将のネルソン・セメドも契約満了に伴い退団する可能性があり、来季に向けては不安材料が多い。
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