13位:エバートン

【写真:Getty Images】
24/25リーグ戦成績:11勝15分12敗(勝ち点48)
開幕前予想順位:14位
開幕前に14位と予想をしていたエバートンが13位でのフィニッシュを果たした。
順位予想の記事で「残留の可能性が高い」と書いた一方で、シーズン序盤戦の戦いぶりは不安定だった。10月頃から自慢の堅守が光るようになったが、オープンプレーからはほとんど得点を奪えないなど、深刻な得点力不足に悩まされた。4-0の大勝を収めたウルブスとの第14節も全てセットプレーからの得点だった。
シーズン前半戦を消化した時点で7試合のクリーンシートを記録していたが、そのうち4試合がスコアレスドローと勝ち点「3」を積み上げることに苦戦。実際にダイチ監督のトレーニングは大半が守備練習だったそうで、オープンプレーからの得点力が戻る見込みは少なかった。
この事態を受けて1月9日にダイチを解任すると、後任にデイヴィッド・モイーズを新監督に招聘。2013年夏以来の再就任を果たすと、初陣から前に積極的に出ていく能動的なフットボールを展開し、受け身の要素が強すぎた前体制からの変化をみせた。
ここからモイーズ体制のエバートンの躍進が始まり、彼が指揮を執ったリーグ戦19試合の成績は8勝7分4敗と大きく勝ち越し。4敗はアストン・ヴィラ、リバプール、マンチェスター・シティ、チェルシーと欧州カップ戦に出場していたチームが相手で、戦力が拮抗している相手には負けなかった。
エバートンは来季から新スタジアムを使用することが決定している。サウサンプトンとの第37節では本拠地グディソン・パークでのラストゲームが開催され、特別な雰囲気の中で2-0の勝利。レジェンド監督の復帰で将来に明るい兆しをみせたチームが、数々の歴史を作り上げた場所で有終の美を飾った。