12位:クリスタル・パレス

【写真:Getty Images】
24/25リーグ戦成績:13勝14分11敗(勝ち点53)
開幕前予想順位:10位
開幕前に10位と予想をしていたクリスタル・パレスが12位でのフィニッシュを果たした。
リーグ戦ではボトムハーフに沈んだが、決勝でマンチェスター・シティに勝利してFAカップを初優勝。来季のUEFAヨーロッパリーグ(EL)出場権を獲得し、リーグ戦開幕8試合未勝利というスロースタートからシーズン最終盤に大きく巻き返すことができた。
開幕直後に勝てなかったのは、MFミカエル・オリーズとDFヨアキム・アンデルセンを引き抜かれた影響が大きかったからだろう。特にバイエルン・ミュンヘンに移籍したフランス代表アタッカーの穴埋めに苦労し、最終的にイスマイラ・サールが抜擢されてから一気にチームの調子が上向きとなった。
最適解を見つけてからのオリヴァー・グラスナーのチームは昨シーズン同様に強かった。その中で重要となったのがウイングバック(SB)の選手だ。これまでのクリスタル・パレスはSBの優先順位が低かったのか、ほとんど同ポジションにお金をかけていなかった。右SBに限定すると、昨冬に獲得したダニエル・ムニョスは、9年半ぶりに移籍金を支払って獲得した選手だった。
左SBも同様で、近年は生え抜きのDFタイリック・ミッチェルに依存をしていた。今冬にチェルシーからローン移籍でベン・チルウェルを獲得し、2017年冬以来となるレフトバックの補強を行った。
グラスナーの[3-4-2-1]の肝とも言えるウイングバックに複数の選択肢、かつ攻撃的な選手が加わったことでワイドからの攻撃力は飛躍的に向上。特に公式戦6ゴール8アシストを記録した2季目のムニョスの存在はタイトル獲得に欠かせなかった。