FW:浅野拓磨(あさの・たくま)

【写真:Getty Images】
生年月日:1994年11月10日
所属クラブ:マジョルカ(スペイン)
24/25リーグ戦成績:21試合2ゴール1アシスト
日本代表通算成績:53試合9ゴール4アシスト
強力なライバルたちがひしめくサッカー日本代表で、浅野拓磨は生き残ることが出来るだろうか。
30歳を迎えた今シーズン、浅野はドイツのボーフムからスペインのマジョルカに加入。しかし、シーズン中、膝やハムストリングの怪我などでたびたび離脱した影響で、最終的な成績はリーグ戦2ゴール1アシストに留まっている。
それでも、アラベス戦でのラ・リーガ初ゴールとなるボレーシュートなど、鮮烈なプレーもあり、マジョルカで一定の地位は築けている様子だ。むしろ、チームでの浅野の地位が危ういのは、日本代表の方なのかもしれない。
というのも、浅野は昨年の9月を最後に、代表メンバーから声がかかっていない。前述の怪我の影響もあるため、一概に「浅野はもう代表で起用されない」と言うことは出来ないが、少し気がかりなところだ。
そして、代表のシステム変更も同選手への逆風となっている。主に両ウィングで起用されてきた浅野にとって、[3-4-2-1]を採用している現在の代表には、本職といえるポジションがCFしかない。その中で、上田綺世や町野修斗、小川航基といった面々と競争していくのは、かなりのハードルだ。
ただ、前回のW杯で大活躍したように、大舞台で輝ける浅野という戦力は、現在の代表にも魅力的に映る。また、上田や小川らとは異なるプレースタイルの持ち主でもあり、違うオプションの選択肢として有効にもなり得る。
確実なのは、自身の存在価値を改めて証明するには、クラブで結果を残すことが不可欠であることだ。困難な状況にあっても、勝負強さとスピードを武器にチャンスを掴んできた男だけに、今後の巻き返しに期待したい。