MF:三戸舜介(みと・しゅんすけ)

【写真:Getty Images】
生年月日:2002年9月28日
所属クラブ:スパルタ・ロッテルダム(オランダ)
オーストラリア代表戦:出場なし
インドネシア代表戦:61分 OUT
日本代表の歴史を紐解くと、“最終コーナー”から追い上げを見せ、土壇場でFIFAワールドカップ(W杯)本大会に臨むメンバーへと食い込んだ選手は何かしらの一芸に秀でていた。
フランスW杯(1998年)の中山雅史や、ドイツW杯(2006年)の巻誠一郎などはこのケースに当てはまるだろう。その観点で考察すると、1年後のW杯でこの枠を掴み取るのは三戸舜介になるかもしれない。
三戸の特徴といえば「圧倒的な突破力」を挙げることができる。スピード・キレともに抜群のドリブルは、相手ディフェンスからすればファウルを気にしながらの対応を迫られる実にやっかいな代物だ。
また、三戸は一の矢だけでなく“二の矢”も持っている。相手の寄せが少しでも甘いと見るや、強烈なミドルシュートをゴールに叩き込むこともできるのだ。
2024年のパリオリンピック(パリ五輪)ではグループステージ初戦のパラグアイ代表戦で2ゴールをマーク。特に先制点はマイナスのクロスを受けてから右足を振り抜き、低い弾道でニアポスト脇を撃ち抜いた見事なシュートだった。
6月10日に行われたインドネシア代表戦は、三戸にとって記念すべき代表デビュー戦だった。15分には、左サイドから高精度のクロスを供給して鎌田大地の先制弾をアシスト。その他にもスピードを活かした裏抜けで決定機を生み出すなど、森保一監督の眼前で鮮烈なアピールを行った。
パリ世代の韋駄天アタッカーは、W杯メンバーに食い込む心積もりができているようだ。