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コラム 6か月前

「それを最後までできなかった」安居海渡は驚いていた。浦和レッズが「逆転という形に陥った原因」【現地取材コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

リーベル戦から飛躍的なクオリティの向上を見せた安居海渡

 その狙いが結実したのが、開始11分の先制弾だ。GK西川周作のロングフィードからDFのクリアを経て、右サイドでマテウス・サヴィオと金子が絡みながらボールをキープ。金子がドリブルで仕掛け、左CBカルロス・アウグストを巧みなフェイントでかわし、マイナスクロスを送ったのだ。そこに飛び込んだのが渡邊。「右サイドで崩してくれたんで、チーム全員のゴールかなと思います」と本人は冷静に振り返っていた。

 ただ、早すぎるリードが足かせにならないとも限らない。そこは浦和にとっての懸念材料だった。が、前半は組織的守備が機能。危ないシーンを着実に止め、ピンチをしのぎ続けたのだ。

 特にプレーが際立っていたのが、ボランチの安居海渡だった。彼はインテルの左インサイドハーフ(IH)をニコラ・ザレフスキの上がりを警戒しつつ、外から上がってきた左WBのフェデリコ・ディマルコ、左CBアウグストらをチェック。体を張ってボールを奪うなど、非常に献身的に中盤を支えていた。

「自分のサイドが結構、裏を抜けたり、そこに残ったままだったりしていたので、自分が対応して、そのまま自分がサイドに残ったりすることも多かった。その中でなかなかボールを奪いに行けなかったという印象も強かったですね。もうちょっと自分からアクションを起こせるようになればよかったのかなと今は感じています」と本人は反省の弁を口にした。それでも、国際経験不足を露呈した初戦・リーベル戦に比べて格段にいいパフォーマンスを見せていたと言っていい。

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