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コラム 3週間前

「それが一番の幸せ」長野風花には夢がある。なでしこジャパン10番が本音で語る「強がりとかではなく…」【コラム】

シリーズ:コラム text by 加藤健一 photo by Reiko Buma

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 なでしこジャパン(サッカー日本女子代表)で背番号10をつける長野風花。FIFA女子ワールドカップを2世代で制覇した長野は、フル代表での「世界一」を誰よりも強く意識している。その根底には、長野らしい価値観と偽らざる本音があった。(取材・文:加藤健一、取材協力:折原亘)

めっちゃ覚えてます!」長野風花の脳裏に焼き付くなでしこジャパンの記憶

なでしこジャパンMF長野風花(リバプール・ウィメン)
【写真:武馬怜子】

 中学1年生の夏だった。なでしこジャパンがFIFA女子ワールドカップ決勝でアメリカ合衆国女子代表をPK戦の末に破り、初の世界一に輝いた瞬間だった。

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「めっちゃ覚えています! 友達の家で見てたんですよ。まず澤(穂希)さんが決めて、『うわ、こんな試合あるんだ』って」

 本人曰く、「集中していないことはすぐ忘れてしまう」性格らしい。それゆえ、当時の記憶は忘れてしまっていることも多く、当時の友人から言われて思い出すことも多々あるという。そんな長野風花でも、鮮明に覚えていた。

 12歳の少女はまだ、世界一になることがどれだけ凄いか分からなかったが、後にその難しさを肌で感じることになる。

 14歳のときにAFC U-16女子選手権でU-16日本女子代表のアジア制覇に貢献し、翌年のFIFA U-17女子ワールドカップでは最年少ながら5試合すべてにフル出場して、大会制覇の立役者となる。2018年のFIFA U-20女子ワールドカップではU-20日本女子代表の10番を背負い、ここでも6試合すべてにフル出場してチームを頂点へと導いた。

 アンダー世代の2つの大会では世界一に輝いた。ただ、トップカテゴリーではまだ頂点に立っていない。脳裏に焼き付く12歳の記憶は、なでしこジャパンで世界一になりたいという夢の原動力になっている。

 長野は少し逡巡した長野は、「本当に胸の内なんですけど」と言い、本音を明かした。

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