MF：田中聡（たなか・さとし）

生年月日：2002年8月13日
E-1選手権2025成績：1試合0ゴール1アシスト
所属クラブ：サンフレッチェ広島
2025リーグ戦成績：14試合0ゴール0アシスト

　サンフレッチェ広島所属の田中聡は、怪我明けとは思えない高いパフォーマンスを披露した。

　昨季、湘南ベルマーレでリーグ戦33試合5ゴール4アシストと覚醒した田中は、オフシーズンに広島へと加入。同クラブでは加入直後からすぐにチームにフィットし、AFCチャンピオンズリーグエリート（ACLE）で決めた左足での豪快ゴラッソは、大きな話題となった。

　リーグ戦でも、効果的な縦パスや、強度の高い守備など、攻守で大きく貢献していた田中。ただ、5月上旬に負った怪我の影響で2ヶ月近く戦線を離脱しており、今月5日に行われたファジアーノ岡山戦が復帰戦となった。

　怪我の影響からか、田中はE-1選手権に挑むメンバーから漏れてしまった。それでも、川崎颯太が海外移籍のため代表メンバーから離脱したことで追加招集となり、とってうれしい代表初招集を果たした。

　そんな田中は中国代表戦で先発出場。試合開始早々から前線へ効果的なパスを何本も通し、11分には相手の虚をつく縦パスから細谷真大の先制点をアシスト。その後も、佐藤龍之介への決定的なパスなど、左足からチャンスを生み出し続けた。怪我明けということもあり、出場は前半45分間に留まったが、アピールには十分すぎる活躍だったといえる。

　怪我明けにも関わらず代表に招集したことは、森保一監督が田中に対して高い評価を下していることの証左である。ボランチは遠藤航や守田英正などの実力者が揃うが、若さという武器も含め、田中は彼らと互角に渡り合えるだけの能力を確実に有している。