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「なぜ、今そのプレーを選ぶのか」リージョ氏に影響を受けた元レアルOBのサッカー観。アドルフォ・アルダーナ氏が実践する育成法

text by 編集部 photo by Campus Aldana Entrenadores

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アドルフォ・アルダーナ

【写真:Campus Aldana Entrenadores】

アドルフォ・アルダーナ氏が短期間のキャンプで伝えたいこと

 レアル・マドリードやスペイン代表でプレーし、指導者としても豊富な経験を持つアドルフォ・アルダーナ氏が、9月に東京と兵庫で小学生を対象とした特別指導を行う。短期間で行われるキャンプだからこそ、アドルフォ氏が何を伝え、どんな価値を子どもたちに届けようとしているのか。その狙いや意図について語っている。

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 東京会場は、9月13日(土)から15日(月・祝)までの3日間、暁星中学校グラウンドにて全日15時から18時まで。兵庫会場は、9月20日(土)、21日(日)、23日(火・祝)の3日間、関西学院大学中学部グラウンドにて全日16時30分から19時30分まで行われる。

「通常、スペインではキャンプを2週間かけて行うが、日本では(東京・兵庫でそれぞれ)3日間という短期間での開催となる。限られた3日間で何を伝えるかが非常に重要になってくる」

 アドルフォ氏がこの3日間に込めようとしているのは、サッカーの本質の部分である。単にパスやトラップなどの技術を教えるのではなく、「なぜ、今そのプレーを選ぶのか」「どう動けば味方を活かせるのか」という考え方そのものを育むことに重点を置いている。

「選手たちは3日間の中で、それぞれのレベルに応じて学びを持ち帰ります。10を吸収できる子もいれば、5の子も、じっくり時間をかけて理解していく子もいる。ただ、頭で理解することを中心に教え込むことで、長期的に見たときに彼らの中にサッカーの本質が残っていく」と話す。

 本質を伝えるという姿勢は、アドルフォ氏自身の指導者としての転換点とも重なる。現役時代はテクニックを重視していたが、指導者転身後に出会った名将、フアン・マヌエル・リージョ氏との対話を機に、サッカー観が一変したという。

「2010年頃にリージョと話し合った際、サッカーをどう捉えるかが変わりました。そこから学び続けてきたものを、今のキャンプに活かしています」

 スペインで開催されているキャンプにおいて、アドルフォ氏は代表としてサッカーの本質を伝える役割を担っているものの、現在は後進に指導を任せている。しかし、今回日本で開催されるキャンプでは、すべての指導を担当する予定だという。

 限られた時間の中で、本質を伝え、思考を促す。アドルフォ氏のキャンプでは、未来のサッカー選手たちにとってかけがえのない3日間が待っている。

(取材・文:佐藤彰太)

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【了】

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